SIDE ONE ~ラノベの感想を日々書き連ねる~

ラノベの感想を日々書き連ねるブログ

椅子職人ヴィクトール&杏の怪奇録1 欺けるダンテスカの恋

[著者:糸森環/イラスト:冬臣/ウィングス文庫]★★

彼の事が気になる
 ちょっと読んでいて思ったのは、ヴィクトールの『個人情報』って、意外と覗かせて貰えなかったなあって。性癖なんかは、杏が付き合わされていて辟易する程丁寧に描かれていたと言うのに。彼の過去に一体何があってこうなったんだ? 気になる……。

古き良きモノには怪異がまとう?
 本来謎を解き明かすつもりなんて無かった筈なのに、何故か気付けば探偵推理めいた事をやってるヴィクトールと杏。なんか霊感無しと霊感持ちでサッパリ噛み合ってなさそうに見えて、気付けばしっくり馬が合っている。普段の絡みも『デコボコ』なんだけど、そんなやり取りも見ていて微笑ましい。

真逆な二人
 『霊障』が『全く視えない人』と、ハッキリ『視える人』との関係性。視点の違いを互いに補いながら、次も名コンビ(迷コンビ?)ぶりを発揮して欲しいですよね。

恋と悪魔と黙示録 契約の獣と身代わりの花嫁

[著者:糸森環/イラスト:榊空也/一迅社文庫アイリス]★★

偶然の巻き込まれ体質ではなく必然の出来事だった
 レジナは最初“ただ運悪く巻き込まれただけ”にしか見えなくて。実際の所はアガル(神魔)を召喚した時点で『特別な存在』なのは明白でしたが、途中までは本当に関係ない所で「何で彼女は巻き込まれてんだろ?」ってなってましたよね。

契約を拒み続ける事が最も歯痒かった
 疑問点は、後々色々分かって来る頃には解消されて行きます。ただ、特に指導官サーロンについては、潔白を信じて周囲に呼びかけるもあまり理解が得られなかったり、なかなかレジナの思う通りに行かなくて、結構歯痒い場面もありました。

レジナと奇妙な同行者たち
 今回の件は一応収束を見ましたが、『聖陰書』を巡ってレジナが巻き込まれて行くんでしょうか? アガルとの関係性の進展も気になる所ですね。

どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。2

[著者:六つ花えいこ/イラスト:vient/Mノベルスf]★★★

なにこのかわいいいきもの
 初っ端からポンコツぶりを発揮するロゼ。ハリージュの真っ直ぐ過ぎる好意を受けて身悶えするロゼ。羞恥と悦びを発散する方法に迷って奇行に走りまくるロゼ。なんでこうも、『つい構いたくなる愛おしさ』に満ち溢れているんでしょうねこの娘は。ニヤニヤが止まらなくて困る。

きっとハリージュも我慢で悶えている
 そんなロゼを迎え入れたハリージュ。好きになった人が更に身近になった事で、相当欲求を抱え込む事になる。でも、ロゼを想うからこそ物凄く抑制している。本当は手を出したいのに「来るべき時を迎えるまでは」と言い聞かせながら。分かり過ぎて切ない……。つい我慢出来ず『本能』が垣間見えてロゼに迫る時が、また堪らないんですよね~。

既刊感想:

メイデーア転生物語2 この世界に怖いものなどない救世主

[著者:友麻碧/イラスト:雨壱絵穹/富士見L文庫]★★

伝承への懐疑心
 トネリコの勇者、異世界からの救世主が『正義』。災厄を起こした3人の魔術師が『悪』。と、伝えられて来たこの絶対の史実。その真実が揺らぐような、そこに疑問を抱く余地があるような、今回はそんな風に描かれているようにも思えました。

マキアの中に在るものは
 ただ、何となくの域は出ないので、まだ明確な指摘は出来ませんけどね。マキアの中に眠る『紅の魔女』の資質のようなもの、幾人かが口にしていた3人の魔術師の『帰還』が示す意味など、特に気になっているのはこの辺りでしょうかね。

友人と前世と
 そして最後にマキアとアイリの『前世』について。まあアイリの精神がこんなじゃ、面と向かって言わなきゃ収まりが付かなかったよね……。

既刊感想:

やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中

[著者:永瀬さらさ/イラスト:藤未都也/角川ビーンズ文庫]★★

まるでエサ(食事)で幼女を釣り上げるかの如く
 このヘタレ皇帝。止むを得ない事情あって幼女を欲してるのか、それとも単なる幼女好きな『性癖』なのか、えらく判断に困る性格してるなあ、って印象でした。結論を言うと「どっちも」でしたが。どう見ても10歳少女にベタ惚れしてるのに、あまり犯罪臭がしないのは、そう言った行為が許されそうな世界観のお陰なのかも知れない。

相手の立場を尊重すればこそ深入りが躊躇われる
 ジルにもハディスにも『立場』があるので、結局そこを踏まえながら慎重に考えて行動起こす事になるから、深入りが出来ない。互いに惹かれているのは明白なのに、「そうしてはならない」と歯止めがかかる。物凄く面倒臭くてじれったくてもどかしい思いに駆られてしまう。

もはやただのバカップル
 最後はたがが外れたように、抑制していた気持ちから解放されたように、「こいつら……」って呆れる程に……ねえ。それまでの素直になれない状況に置かれていた事を思うと、良かったなって思いましたけどね。もう「一生やってろ」と言いたくなる程の激甘ぶりでした。

腐男子先生!!!!!

[著者:瀧ことは/イラスト:結城あみの/ビーズログ文庫アリス]★★

恋愛対象で男が好きだからBLを愛好しているわけでもないらしい
 “BL好き男子”の全てがゲイとは限らない。しかし、そんな風に先入観を抱いてしまうのは仕方の無い事なのかも。だって、ゲイなら容易く納得出来るもの。これがノーマルだと、「何でBL好なの?」と疑問を抱いてしまうだろうから。

ハマった切っ掛けを知りたい
 いやでも、ホント桐生先生って何でBL好きなの? 彼自身がホモ説を全否定しているように、現実では至ってノーマルなんだよなあ。そこが不思議と言うか不可解と言うか……『恋愛感情』で『好きになる』のとは、また別と言う事なのか。

身分違いの交流は王道展開
 趣味が共に『BL好き』な、男性教師と女子高生の恋愛模様。ただ、今の所は『お友達』から一歩抜け出したかな、って進展具合。禁断の……みたいな重くてドロドロなのは皆無ですが、今後の展開次第で果たしてどうなるか。

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…1

[著者:山口悟/イラスト:ひだかなみ/一迅社文庫アイリス]★★

悪役令嬢は前世の記憶に浄化されて生まれ変わった
 カタリナ(前世の記憶持ち)が気にする『主人公』って一体誰だよ? と言わずにはいられませんでした。だって、そんな存在見当たらないもの。あと「お前が主人公かよ!」とツッコミたくもなりました。『人たらし』スキルは、多分前世で持っていた資質なんでしょうね。

プロローグで攻略完了?
 ゲームで言う所の、いわゆる『本編』スタートが15歳での魔法学園入学時だとすると、今回は『序章』となるわけですね。……カタリナがこの時点で、既に“男女問わず”複数フラグを立てまくってる事実。何が問題かと言えば、カタリナ自身が微塵も意識せずにやっちまってる所。

『主人公』なる存在の有無
 次巻以降の『本編』開始で、果たしてカタリナが警戒してる『主人公』とやらは登場するんでしょうか? 出て来ないと「お前は一体何と戦ってたんだ?」状態に陥りそう。ただ、登場が無ければ、自分がどれだけ周囲に影響を及ぼしているかに気付ける……かも?

悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました

[著者:永瀬さらさ/イラスト:紫真依/角川ビーンズ文庫]★★★

最底辺からの始まり
 元々のゲーム内での役割は、本当に救いようのないクズな悪役令嬢だった(らしい)。その肉体に前世の記憶が蘇った主人公が、何とか軌道修正してバッドエンドを回避しようと立ち回るお話。

自分の行動力のみが自分の運命を変える
 女の子にこんな風に言うのも何ですが……この前世の記憶を持ったアイリーン、死を回避する為とは言え凄まじいまでの『クソ度胸』。魔王を相手取り、こうも大胆かつ積極的に行動してみせてくれると、眺めていて気持ちが良いですよね。

知れば知る程深みにハマる
 そりゃクロード様も心惹かれるよ。惚れるよ。嫉妬するよ。悠然と構えている風で、実は案外色恋沙汰で人間臭い部分を垣間見せる所も、彼の魅力の一つなのかも。でも、アイリーンはその微妙な『男心』にはなかなか気付けないんだよなあ。そんな様子に思わずニヤニヤさせられてしまう。

七代勇者は謝れない2

[著者:串木野たんぼ/イラスト:かれい/GA文庫]★★★

ジオの身に起こった衝撃は、今回の更なる衝撃に書き消された
 前巻ラストで、ジオの身体がとんでもない事になってしまったのも束の間。その先のセーネとの再会シーンがあまりに壮絶過ぎて、ジオの身体の事なんぞ頭の中から弾き出されてしまいました。

『勇者』を巡ってイチャイチャやってたのが遠い昔の事のよう
 いや、え? なに? この超どシリアスでめちゃくちゃ重苦しい雰囲気は。いや、でも、こんなジオとセーネの別れ際の悲惨な過去を見せられたらね……。軽いノリのコメディが場違いだってのもよく分かります。

実の妹だからこそ、どうしても受け入れられない目の前の事実
 とにかくジオの魔族への憎悪とセーネへの感情が複雑に煮え立ち過ぎて、それを一身に受けるセーネも健気で切なくて、もう見てらんないって感じで……何とか兄妹で再会を分かち合い抱き合って欲しい、と願わずにはいられませんでした。

既刊感想:

ノラネコ彼女を餌付けしたい2

[著者:天乃聖樹/イラスト:kakao/GA文庫]★★

良い面もダメな面も含めて久遠の魅力が満載
 神里久遠の回。他の同居人を全て一旦横に置いて、ほぼ結人と久遠の空間、二人だけの“うまく交わらない”コミュニケーション。久遠の為だけに用意されたと言っても過言ではない展開。それだけ、久遠の性格、性癖、自身が抱える事情など、彼女の魅力が目一杯描かれていました。

人の話を聞かなさ過ぎで己の妄想に浸り過ぎ
 しかし、久遠の問答無用で『世の男は全て死すべき敵』みたいな態度には、さすがに結人でなくと辟易させられる。相変わらず「人の話聞けよ」の連続だったし。何か事情を抱えてるのは薄々感じていたので、それがハッキリ表に出るまでの辛抱かな? とは思ってましたけどね。

感情変化が極端過ぎるのも考えものかも知れないが……
 事情を把握出来た所で「そりゃ男に対する認識も歪むわ」となって、それまでの久遠の結人への凶行奇行も理解出来ました。まあ問題が解消しても、結人にとって久遠が『面倒な相手』なのは変わりませんでしたけど、忌避嫌悪感情から180度転換したのだから良かったのかな。

既刊感想:

クソザコヒロインあかりちゃんは見つけてほしい

[著者:三門鉄狼/イラスト:きのこむし/GA文庫]★★

あかり本人は『クソザコ』と言われている事に気付いていない
 一般人がSNSでたまたまバズった所で、あかりの『希望』通りに展開するわけがない……と、伝えても聞く耳持たない。それどころか、余計意固地になって「そうは思わないよ!」と自己流を貫く辺りが『クソザコ』と称されてしまう原因か。

力の入れ方がおかしい
 だって、SNSで本名晒してるわけでもないだろうし(多分)、それで小学生時代のたった一人の恩人に自分を見つけてもらおうとか、ね。頑張りは物凄く伝わって来るけど、方向が盛大に間違えてるから、つい『残念な子』を見るような目になってしまうのも仕方ないじゃないか。

偶然だったら出来過ぎているような気もするが……
 さて、この影二との巡り会わせ、果たして偶然か必然か。結末を知って、「何か見えない力でも働いてるんじゃないか」と思わされましたが。その後のあかりの返答はちょっと予想外。じゃあ今後の関係ってどうなるんだろう? ラストで正体判明したツクヨミさんが絡んで来て、複雑化して行くのかな。

栽培チートで最強菜園 ~え、ただの家庭菜園ですけど?~

[著者:九頭七尾/イラスト:ごれ/GA文庫]★★

本来なら個人が持ち合わせちゃいけない能力
 『家庭』って規模じゃねえ。さすがチート。なんでこんな規格外能力が備わってしまったんだ? ってのは、実は最後で知る事になるわけですが。

兄妹の連係プレイ
 ジオだけの『家庭菜園』能力だけで、ここまで急速成長にはならなかった。実は妹のセナの能力が膨大な『経験値』をもたらしてくれているから。それでジオの栽培で最高級の素材を得て、冒険者のセナが使う有用なアイテムを生み出している。うまい事相乗効果が現れているわけですね。

ジオはいずれこの能力を100%引き出せるのか?
 しかし『家庭菜園』のレベルが上がり過ぎて、ジオが完全に持て余しているのだけど。まあ個人が持つには過ぎた能力だし、むしろ意識的に制限かけておかないと大変な事にもなりそうですよね。

お前らどれだけ俺のこと好きだったんだよ!

[著者:明月千里/イラスト:シソ/GA文庫]★★

『非』恋愛脳とは?
 素直に『直球』を投げればいいのに、あえて『変化球』を決める事にこだわって自滅する。あるいは、狙った相手(隆人)を狙い過ぎてデッドボールを喰らわせた挙句、共にダメージ喰らって痛手を負ってしまう。隆人が誰を選ぶかは定まってないので、女の子達からすれば、積極的になった方がチャンスも転がって来そうなのにね。それが出来ないからこその残念な『非』恋愛脳か。

被害者立場的な隆人の方にも問題はある
 女の子達から向けられる好意に対して、やたらと警戒心を抱いて裏を読みたがる。どうやら、過去に恋愛絡みで負った心の傷が原因らしいですけど。隆人の方も変わってくれないと、誰も報われないままになりそうで、それも不憫だよなあ。とりあえず、みんなもっと素直になれよ。

豚のレバーは加熱しろ

[著者:逆井卓馬/イラスト:遠坂あさぎ/電撃文庫]★★

第26回電撃小説大賞『金賞』受賞作
 豚自身にはチート能力みたいなのが全く備わってないのに、「めちゃくちゃ頑張ってるな~」って印象でした。チートが無いのが結構意外で、だって身も蓋もない言い方してしまうと、こいつただの『豚』ですよ? 意思疎通もジェス側の能力があってこそだし。そう考えると、頻繁に自虐してる割に実はかなり聡明なのではないでしょうか。

豚に転生。一見ふざけているようで実は真っ当な理由があった
 何故豚になって異世界転生したのか? 状況を知る程に意味不明さが増し続けていたので、「こりゃ明確な回答は得られないかな?」と。しかし、実際には終盤で答えが用意されていました。それまでの全部がしっくり噛み合うような、「成る程ね~」と思わず声が漏れるような、そんな納得感。