［著者：エドワード・スミス／イラスト：ＥＲＩＭＯ／電撃文庫］★★
お前(ら)ホントに異世界好きだよな ~彼の幼馴染は自称メインヒロイン~ (電撃文庫)
目的を達した後もいつまでもダラダラ居座り続け る、そんな異世界転移者を不法滞在よろしく強制送 還させる使命を無理矢理課せられ……と言うお話。 帰還手段があるのに帰りたくないんだったら、好 きなだけ居させればいんじゃないの？ とか思った りしたのですが、場合によってはその“居座り”が 異世界住民達にとって迷惑になるらしいですよ。 他にも、本来帰るべき理由が現実世界側にあるの にその事を知らずにいたりとか。気付かせ説得する のも代行者である匡一郎の役割なのでしょう。彼自 身は当初ガチガチの現実主義者だった筈なのに、徐 々に異世界に興味を示してゆく様子が印象に残りま した。別の異世界との関わりも見てみたいですね。
［著者：駱駝／イラスト：ブリキ／電撃文庫］★★★
あのベンチさん遂に擬人化（ジョーロの夢の中限 定で）。この物語なら何かと理由をこじつけてやり かねないぞ、と。もしこの夢が現実になったらどう しようかと思ってましたが、とりあえずネタだけの 存在で無事に終わってくれて正直ホッとしました。 まあそれはさておき、今回は主要ヒロイン総出演 みたいな具合で、これまでに劣らず混沌とした展開 でした。メインはジョーロが無理矢理巻き込まれた チェリーとサザンカで、特にサザンカはその素直じ ゃなさ過ぎる可愛らしさが超絶大爆発でしたねえ。 盛り込まれていた仕掛けも、気付かせない様に進 めて種明かした時にあっと驚かせるような所が本当 に巧いんですよね。今回もしてやられた気分です。 既刊感想：１、２、３、４、５、６
［著者：旭蓑雄／イラスト：白井鋭利／電撃文庫］★★
オープンオタクが隠れオタクに対して一方的に敵 意剥き出したり、なんかアキバ特区とやらで小難し い事を話し合い始めたぞ、と思ってたら要は『拡張 現実』のお話であったり。大筋はそんな具合です。 把握出来ているかと言えば大分怪しいので、まだ 「拡張現実とは？」の疑問も大きくて、読んでいて もなかなか容易くイメージ出来ない部分は正直あり ました。ただ、例えば近未来の秋葉原で拡張現実が 当たり前に存在しそうな、そんな可能性を秘めたワ クワク感は充分に堪能する事が出来た感じです。 一方で、華やかな表舞台の裏側に潜む不具合や危 険性なども取り上げられていたり、複雑で閉塞的で 混沌とした世界観は魅力溢れるものに映りました。
［著者：間宮夏生／イラスト：フルーツパンチ／電撃文庫］★
麟太の視点からすれば、特に輝夜との擬似夫婦状 態が固まるまでの前半は、とにかく置いてけぼり感 が半端なかったです。もうちょっと落ち着いて今の 状況を説明してくれよ、とか人の話をちゃんと聞け よ、とか思っちゃいましたよね輝夜に対しては。 ただ流されるままに何となく輝夜に協力させられ てるような印象で、確かに後々で付き合う内に麟太 に感情の変化は見られるようになりましたが、恋愛 感情からの好意としてはちょっと弱かったかなあ。 あと婿候補が空気過ぎました。個性は強烈でした けど、脇でガヤガヤ賑わしてる割には大して印象に 残らなかったような。愛染なんかは麟太にもっとウ ザい絡みをして、色々と掘り下げて欲しかった。
［著者：暁雪／イラスト：へんりいだ／ＭＦ文庫Ｊ］★★
国家権力、ロリヒモクズ野郎の前に屈する。どう せこんな事になるだろうとは思っていましたが、ま あ相性の悪さもありましたかね。傍目には犯罪予備 軍のロリコンにしか見えなくても、実際のハルの中 にはその気持ちは欠片も無いわけですし。ロリっ娘 達の正論によるバックアップも強固でしたからね。 毎度毎度「頭がどうかしてる」と眩暈を覚えつつ、 それでもギリギリの線で投げ出さずに踏み止まれて いるのは、ひとえにこのクズ野郎が“ロリコンでは ない”と明確に描かれているから。養われているペ ットの様で、ロリっ娘達の癒しとなっている。この 状況が破綻しない限り、どんなに常軌を逸したエピ ソードであろうとも大丈夫だと思います……多分。 既刊感想：１、２、３
