SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

高2にタイムリープした俺が、当時好きだった先生に告った結果

[著者:ケンノジ/イラスト:やすゆき/GA文庫]★★

 何故か高校生に戻ったアラサー主人公と、当時彼
が好きだった先生と、思い切って告白したら実は両
思いでしたーの流れで、あとはただひたすらに人目
を忍んでいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃい
ちゃいちゃいちゃ(延々続くので以下略)するだけ
のお話。本当に誇張なく“ただそれだけ”でした。
 だがそれがいい……とはなりませんでしたが、他
をバッサリ切り捨てて一つの要素に特化した内容は
実に分かり易いですよね。もう「爆発しろ!」「砕
け散れ!」しか言葉が出なくて。ただ、唐突に誠治
を好きになったように見えた春香でしたが、案外過
去に接点がある? 最後のエピソードで見え隠れし
てましたが、その辺もうちょい詳しく見てみたい。

機巧銃と魔導書

[著者:かずきふみ/イラスト:笹岡ぐんぐGA文庫]★★

機巧銃と魔導書(グリモワール) (GA文庫)

機巧銃と魔導書(グリモワール) (GA文庫)

 こんな性犯罪ストーカー野郎が主人公だなんて、
とてもじゃないけどこの先好意的に受け入れるなん
て到底出来やしないよ! とか悲痛な叫び声を上げ
ていた自分がまんまとドッキリにかけられていたと
気付かされたのは、その直ぐ後の事でしたとさ。
 この物語の『異能力』とやらは、常軌を逸してい
ると言っていい程に圧倒的で非常に凶悪な強さとい
う印象でした。同業者が縄張り争いでいがみ合って
る場合じゃないでしょ、と何度もアガート・ラーム
側に苦言を呈したくなりましたが、一方的に理不尽
に敵視されてるのでどうにもならん感じですねえ。
 今回フィヨルの異能があって辛うじて解決出来ま
したが、少数精鋭ではなかなか難儀しそうですよ。

脱サラした元勇者は手加減をやめてチート能力で金儲けすることにしました

[著者:年中麦茶太郎/イラスト:六時/GA文庫]★★

 成功者の自信に満ち溢れた言葉には、聞く人を惹
き込ませる魅力がある。その一方で、誰もが貴方の
様に成功者になれるわけじゃない、理想と現実の格
差に絶望しながらも現状維持に留まる事しか出来な
い人だっているんだ、と言った具合の反発もある。
 これは作中でのとある雷輝と田島との会話のシー
ンなのですが、全体からすればほんの些細なやり取
りながら、何だか妙に印象に残ってしまいました。
 役職の権限と異論反論を振りかざすいけ好かない
上司……序盤の田島はそんな印象でしたが、途中か
ら何かこう感情を揺さ振ってくれる名脇役に化けて
くれましたよね。雷輝との対話で、最後に意思を伝
える事が出来ただけでも、少しは報われたのかな。

幼女さまとゼロ級守護者さま

[著者:すかぢ/イラスト:狗神煌GA文庫]★★

幼女さまとゼロ級守護者さま (GA文庫)

幼女さまとゼロ級守護者さま (GA文庫)

 序盤で相当読み進めるのに難儀しました。誰が何
を言っていてどんな話であるのか全く掴ませてもら
えなくて、あらすじ辿りながらでもサッパリ話の内
容が頭の中に入って来てくれなくてホントに参りま
した。何か物語の序盤で「徐々に明らかになってゆ
くだろう」とか注釈みたいなのが織り込まれていた
ので、それを信じてとりあえず読み進めましたよ。
 結果的には、まあ気が付けば何時の間にやらのめ
り込む程に楽しめたんですけどね。正直この初っ端
からのとっつき難さも含めて、読み手側を突き放し
過ぎだろうって位分からん事だらけなのですが、作
中のとある仕掛けに“してやられた”感が実に心地
良かったので、それだけで満足感は得られたかな。

我が驍勇にふるえよ天地6 ―アレクシス帝国興隆記―

[著者:あわむら赤光/イラスト:卵の黄身/GA文庫]★★

 これまでクロード帝国の宿敵、北の大国と大まか
にしか表されていなかったアドモフ帝国。その国内
地形や勢力などの詳細が明らかになって来ました。
 レオナートにとっても、これまでのリント奪還戦
と、ここからのアドモフ進軍は大きく様相が異なる
もので。奪われたものを取り戻す戦いから、新たに
版図を広げる為の戦いへ。そして、自分達の事情が
中心となっていた戦いから他の誰かの助力となる戦
いへ、色々と明確な変化が見られる内容でした。
 今回はレオナートが自発的に仕掛けた進軍ではな
いので、これまでとは少々違う手応えで。レイヴァ
ーンの覚悟に乗った所から、果たしてどんな形で決
着を付けるのか。まだまだ先は見通せないですね。

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