SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

魔王討伐したあと、目立ちたくないのでギルドマスターになった3

[著者:朱月十話/イラスト:鳴瀬ひろふみ富士見ファンタジア文庫]★★

 このまま延々100階層踏破するんだろうか、そ
れだと本来の裏でこっそりギルドマスターの役割が
減ってしまうのでは……とか考えながら追っていた
ら、よもやのショートカットの流れでした。最初か
らの想定内なのかどうかはちと微妙な所でしたが、
まあ延々同じような作業も続けていても何となく飽
きそうな気はしてましたし、それだと確実に次巻へ
続くになっていたでしょうし。弛緩した空気を振り
払うかのような急展開はなかなかに良かったです。
 そもそもディックを筆頭に、最初からラスボス級
相手でも問題ない規格外レベルの連中ですから。王
都崩壊の危機回避より、謎だった師匠の過去が明か
された方が大事なモノのように感じられました。

既刊感想:

山本五十子の決断2

[著者:如月真弘/イラスト:珈琲猫富士見ファンタジア文庫]★★★

山本五十子の決断2 (ファンタジア文庫)

山本五十子の決断2 (ファンタジア文庫)

 第二次世界大戦酷似の異世界の真っ只中に放り込
まれて、なかなかこの洋平のような覚悟を決める事
は出来ないだろう、と。豊富な知識は持ち合わせて
いたとしても、積極的な行動に移せるかどうかは別
問題ですから。ただでさえ男子禁制、女の戦場に立
ち入る事がほぼ不可な状況下で、異物として虐げら
れ忌避されても尚“彼女達が生きる為”に全精力を
注ぐ、そんな洋平の姿が物凄く印象に残りました。
 相変わらず史実の事も艦隊戦の事も詳しくないの
で、どうしても読み進めるのに梃子摺ってしまった
りでしたが、そんなの気にならない位、特に後半の
展開には惹き込まれっ放しでした。史実と違う結末
から、果たして今後洋平はどう対応して行くのか。

既刊感想:

魔術学園領域の拳王4 白雪姫乱逆

[著者:下等妙人/イラスト:瑠奈璃亜富士見ファンタジア文庫]★★

 4巻完結は確定事項で、「やっぱりここまでだよ
なあ」って気持ちでした。個人選抜戦を描き切る為
に駆け足な印象だったのも仕方ないのでしょうね。
 何せもろに“俺たちの戦いはこれからだ!”エン
ドだったもんで、もう要望を言ったらきりがないん
ですけど、この際だから言っちゃいます。まず、個
々の対戦カードはどれも一戦一戦をもっともっと見
ていたかったです。毎回熱量が凄いので、長引いて
も冗長にならず勢い任せで見ていられる為、逆に物
足りなさがありました。あとは水命、焔との因縁を
思うとまだまだ掘り下げて欲しい所もあったかな。
 そんな具合で。ただ、最後の師弟対決はがっつり
拝めたので、充実感は存分に得る事が出来ました。

既刊感想:

非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが……7

[著者:滝沢慧/イラスト:睦茸富士見ファンタジア文庫]★★★

 クライマックスでそのシチュエーションで、エロ
ゲになぞらえるなら絶対18禁イベント突入の流れ
だろう? と思わせておいて決してそうなり得ない
のが分かり切っている事に「ぐぬぬ」と歯軋りしつ
つ、一真の半ば“逃げ”っぽい台詞を聞いて「結構
うまい事言うなあ」と、ちょっとだけ感心させられ
てしまいました。ここからの状況をを考えたら、一
真は思い出作りに萌香とヤりたいだろうに、この雰
囲気なら萌香も拒まないだろうに。とりあえずは真
エンディングまでお預けと解釈する事にしました。
 大抵やり尽くした感はあったので、完結も想像し
ていましたが、その真エンディングに向かって新た
なスタートが切られるようで、続きも楽しみです。

既刊感想:

ゲーマーズ!9 雨野景太と青春スキルリセット

[著者:葵せきな/イラスト:仙人掌/富士見ファンタジア文庫]★★

 リセット、仕切り直し、みたいな印象は確かにあ
りました。少なくとも、すれ違いや勘違いのオンパ
レードで際限なくこじれる事は無くなったのではな
いでしょうか。「何時の間に?」って気がしないで
もないんですけど、4人とも今までの互いの迷走と
陥っていた状況を正しく理解出来ている様ですし。 
 景太が千秋に誤魔化さず本音を伝えた瞬間、これ
までの超絶面倒臭いやり取りの数々がようやく報わ
れた! と格別の思いを抱いたものですが、千秋を
応援したい派にとってはその言葉が結構きつい一撃
と言うのか……まあ景太自身がキッパリ告げても弱
腰になって諦めて引く気は無いようですし、花憐と
の勝負については見守ってゆくしかないですね。

既刊感想:
     DLC