SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

最果ての魔法使い2

[著者:岩柄イズカ/イラスト:咲良ゆき/GA文庫]★★★

最果ての魔法使い2 (GA文庫)

最果ての魔法使い2 (GA文庫)

 昨日の敵は今日の友……なんて、断じて清々しく
もなければ軽々しく言える関係でもなくて。前巻か
らの長い歴史上の確執を知った上で、絶対にあり得
ない、起こり得る事の無い筈だった事が目の前に現
れてしまった。だから、今回の真相を知らされた瞬
間、ミアの件にも充分驚かされましたが、彼女を見
守る気配の方は更にその上を行く驚きでしたよね。
 アルカの側からすれば、かつて身に受けた想像を
絶する心身への激痛を思うと、決して心穏やかでは
いられない筈なのですが。直接その存在と対峙して
も平常心で受け入れる事が出来たのは、1000年
の経験が何にも動じず揺るがない精神を構築してく
れたからなのかなと。そんな風に感じられました。

既刊感想:

高2にタイムリープした俺が、当時好きだった先生に告った結果4

[著者:ケンノジ/イラスト:やすゆき/GA文庫]★★

 男子生徒と女性教師の禁断の交際。もう既に所構
わず日常茶飯事的にいちゃいちゃちゅっちゅしてる
んで「危機感? 何それ」状態で。黙って見せ付け
られっ放しもあれなんで時折「バレろ!」って思っ
たりとか。まあ実権握ってる春香のお母さん公認に
なったので、もう学校でバレなければ好きにしてっ
て感じで、要するに誠治と春香は平常運転でした。
 ただ、誠治の過去と未来の往復がこれまでより目
に見えて頻繁に発生していて、しかも戻る度に春香
との関係の状況が異なっていて。そこを意識しつつ
行動する様子が際立っていたかも。特に今回意識し
ていた“初体験”が鍵となっていた様にも見えまし
たが、案外未来で結ばれるのは険しい道程なのか。

既刊感想:

きれいな黒髪の高階さん(無職)と付き合うことになった2

[著者:森田季節/イラスト:紅林のえ/GA文庫]★★

 そういや、日之出と高階さんは別に恋人同士で付
き合っているわけではなかったですね。タイトル見
て、何故かそう言う風な関係に(半強制的に高階さ
んに)させられていたかと思い込んでしまってまし
た。まあ傍から見ていて、恋人として付き合ってい
ると言われても全く違和感無いくらい馴染んでます
けど。波長が合っているって事なんでしょうかね。
 高階さんについて、結局詳しい事は良く分からな
かったなあ。自由人でニートを貫く信念が何処から
来ていたのか、その辺りを更に覗いてみたかったで
すが、これで完結との事で残念。ただ、日之出が途
中までダラダラしていた気持ちをしゃきっとさせて、
ケリをつけて見せてくれたのは良かったですね。

既刊感想:

ヒトの時代は終わったけれど、それでもお腹は減りますか?

[著者:新八角/イラスト:ちょこ庵/電撃文庫]★★

 日本国旧東京終末食堂メシ。店でメシ食うより食
材ハンターとしての色が濃いお話だったかも。荒廃
した24世紀において、“食材を調理して食事を提
供する事”自体が特殊なようで、ウカとリコがやっ
てる事も当然この時代に生きる常識からは外れてい
る筈で。それなのに相当数の支持を得て現存してい
られるのって、凄い事なのかなあって。当人たちは
特別な事をやってない、これが当たり前だと振舞っ
ていて、そこに凄味が感じられたりもしました。
 口に入れられるものは例外なく美味しく出来るの
では? と、ウカの知識と腕前を見て思いましたが、
それをこなせるのも、リコの食材ハンターとしての
腕で確実に獲物を調達出来ているからでしょうね。

あの日、神様に願ったことはI kiss of the orange prince

[著者:葉月文/イラスト:フライ/電撃文庫]★★

あの日、神様に願ったことはI kiss of the orange prince (電撃文庫)

あの日、神様に願ったことはI kiss of the orange prince (電撃文庫)

 燈華がミラクーティアに願うさらに前、叶羽もミ
ラクーティアの“星の幸魂”に願っていたんだった
かどうだったか。何か曖昧な反応で避けられたよう
な気分になりましたが。昨年蕾が咲かなかったのっ
て、叶羽の願いが届かなかったから、とか言ってい
たような……いや、これだけ気になってしまうのは、
ラストのあのやり取りがあったからなんですよね。
 その辺りもちょっとまだよく理解出来ていません
が、もっと詳細まで語られないと何とも言えない所
です。分かっているのは、叶羽と燈華は結末まで辿
り着く事が出来たけど、叶羽自身の過去と姉・彩羽
との物語はまだ何ら始まっていないと言う事。ヒロ
イン変更でどう物語が綴られて行くのでしょうか。