SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

僕は何度も生まれ変わる2

[著者:十文字青/イラスト:だーくろ/角川スニーカー文庫]★★★

僕は何度も生まれ変わる2 (角川スニーカー文庫)

僕は何度も生まれ変わる2 (角川スニーカー文庫)

 物語を読んでいて、久しく味わった事の無いレベ
ルの絶望を味わわされました。最後の最後に。主人
公と常に隣り合う宿命の相手が突き付けたように、
“油断していた”と言う事になるんでしょうかね。
 死んでも死んでも幾度も転生出来る。でも、この
時代の魔王の後継者でもあるロワとしては、順調で
はないけれど躓きながらも前へ前へ、希望を失わず
に進めていた……ように見えていたんですけどね。
 一番最初を除いて、必ず享年18歳。何度やって
も享年18歳。この呪縛を甘く見てましたね。今度
もまた謎は謎のまま残り、これまでと立場が一変す
る。それでも彼女は彼を殺す存在で有り続けるのか、
そして彼はどこまで様々な謎の解明に迫れるのか。

既刊感想:

僕は何度も生まれ変わる

[著者:十文字青/イラスト:だーくろ/角川スニーカー文庫]★★

僕は何度も生まれ変わる (角川スニーカー文庫)

僕は何度も生まれ変わる (角川スニーカー文庫)

 享年18歳の呪縛を乗り越えろ! が、物語の合
言葉と言うかキャッチフレーズと言うか、まあそん
な具合です。主人公の死んでも死んでも生まれ変わ
る、言わば“無限転生”みたいな状況。謎に包まれ
た問題にも何らかの解は当然設けられているでしょ
うけど、今の所は全く開示される素振りもなく。
 何にしても、答えを探す以前に今を生きる事だけ
で必死ですから。それは何度生まれ変わっても主人
公に降り掛かる運命みたいなものかも知れません。
 現在の主人公=ロワは割と持ち堪えている方。同
じ場面でことごとく主人公の命運を断つ存在、黒髪
赤眼の少女。この因縁の意味も謎のままですが、戦
場で向き合う度に答えも近付いて来るのでしょう。

灰と幻想のグリムガル level.14+ 相変わらずではいられない

[著者:十文字青/イラスト:白井鋭利/オーバーラップ文庫]★★

灰と幻想のグリムガル level.14+ 相変わらずではいられない (オーバーラップ文庫)

灰と幻想のグリムガル level.14+ 相変わらずではいられない (オーバーラップ文庫)

 懐かしいんだけど戻れないので切ない。ここ最近
は理解の限度を超える展開続きで頭から煙を上げて
いるので、こんな時にオルタナの頃の様子を見せら
れてしまうと、もう色々と気持ちがぐちゃぐちゃに
なってしまう。しかも主役の一人はマナトだし。悪
ふざけのようにしか思えなかった初っ端のゴブゴブ
エピソードが、妙に微笑ましく感じられましたよ。
 で、後半はハルヒロ達がパラノに閉じ込められた
頃の独り身のランタのエピソード、らしい。こっち
はこっちで状況がハッキリしないんですけど。人外
共の抗争に巻き込まれている感じ、なのかなあ?
 独りだからランタがウザくない。でも、今となっ
てはウザ絡みの頃のランタが泣きたい程に遠い。

既刊感想:『灰と幻想のグリムガル』感想一覧

灰と幻想のグリムガル level.14 パラノマニア[parano_mania]

[著者:十文字青/イラスト:白井鋭利/オーバーラップ文庫]★

灰と幻想のグリムガル level.14 パラノマニア [parano_mania] (オーバーラップ文庫)

灰と幻想のグリムガル level.14 パラノマニア [parano_mania] (オーバーラップ文庫)

 前巻に引き続き迷走していた。物語も迷走してい
たし、ハルヒロ達も迷走していたし、読んでるこっ
ちも随時思考迷走していたし。今後この経験が意味
を持つものであれば良いですが、どうでしょうか。
 アリスが元の現実世界の記憶を持ち合わせていて、
それをたまにハルヒロに見せる仕草がやっぱり気に
なっていて、でも気になった所で何か進展があるわ
けでもなく、と言った具合で。他界パラノに“浸食
されない為”の懸命な頑張りは、特にハルヒロの行
動や思考を通じて感じられましたが、それでも「だ
から何?」で返され済まされてしまう意味不明さ。
 終わった後の状況も良く分からなくて、せめて不
安定だった皆の精神が無事であって欲しいですよ。

既刊感想:『灰と幻想のグリムガル』感想一覧

ワールド・ティーチャー 異世界式教育エージェント10

[著者:ネコ光一/イラスト:Nardack/オーバーラップ文庫]★★

ワールド・ティーチャー 異世界式教育エージェント 10 (オーバーラップ文庫)

ワールド・ティーチャー 異世界式教育エージェント 10 (オーバーラップ文庫)

 フィアの里帰りでひと悶着起きそうな雰囲気があ
って、実際に騒動的なものが起こったりしたんです
けど、それとはもっと別の不意打ちに全部持って行
かれてしまった感。フィアが出奔した件も絡んでい
るので軽視されてたわけではないですが……それに
しても、ねえ。前触れあったかな? シリウスとホ
クトの中に予感めいたものはありましたけどね。エ
ルフの森で出逢うとは思いませんでしたよ、師匠。
 向こうはシリウスより更に上手なので、全部先読
み出来ていたんでしょう。シリウス異世界転生の
謎が明かされた事が今回一番の衝撃。でも、シリウ
スの件を含め皆案外動じず受け入れたって感じでし
たね。それだけ分かり合えているって事なのかな。

既刊感想: