SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

メディアワークス文庫

恋に至る病

[著者:斜線堂有紀/カバーイラスト:くっか/メディアワークス文庫]恋に至る病(1)posted with ヨメレバ斜線堂 有紀 KADOKAWA 2020年03月25日 楽天ブックスAmazonKindlehonto やっている事が『自分の手を汚さない遠隔操作的な“自殺教唆”』なので、どう足…

僕が僕をやめる日

[著者:松村涼哉/イラスト:たえ/メディアワークス文庫]★★★ 「僕の“名前”をあげるから“僕”になって“生きて”みない?」 と、言われたら? とりあえず逃げる。逃げ道を阻まれたら……通報する? でも“死んだ方が楽になれる”状況まで追い詰められていたら、不…

夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

[著者:斜線堂有紀/イラスト:くっか/メディアワークス文庫]★★夏の終わりに君が死ねば完璧だったから (メディアワークス文庫)作者: 斜線堂有紀出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2019/07/25メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 弥子の行く末と、江…

アオハル・ポイント

[著者:佐野徹夜/イラスト:loundraw/メディアワークス文庫]★★アオハル・ポイント (メディアワークス文庫)作者: 佐野徹夜出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2018/10/25メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 人間個人が持つ“価値”のポイント。数値や…

私が大好きな小説家を殺すまで

[著者:斜線堂有紀/イラスト:くっか/メディアワークス文庫]★★★私が大好きな小説家を殺すまで (メディアワークス文庫)作者: 斜線堂有紀出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2018/10/25メディア: 文庫この商品を含むブログを見る ラストシーン、のその先。…

蒼空時雨

[著者:綾崎隼/メディアワークス文庫]★★ 第16回電撃小説大賞『選考委員奨励賞』受賞作。 一編一編のエピソードはそれぞれに凄く好きなんだけど、それが長編として一本に繋がると……ううむ、変に意外性を求め過ぎたか期待し過ぎてしまっていたか? 間に風夏…

すべての愛がゆるされる島

[著者:杉井光/メディアワークス文庫]★★ 構成面での仕掛けの巧さに脱帽。但し、これは一度読了して更に再読してみてからの感想。明確なヒントは割と控えめなので、大まかな違和感は察知できるだろうけど、細部に伏せられている本当にちょっとした仕掛けに…

[映]アムリタ

[著者:野崎まど/メディアワークス文庫]★★ 第16回電撃小説大賞『メディアワークス文庫賞』受賞作。 絶頂を体験させた直後に一気に叩き落す、そんな最原最早に対してゾクゾクが止まらなかった。単純に彼女への恐怖という意味でもあれば、彼女の魅力に惹…

探偵・花咲太郎は閃かない

[著者:入間人間/メディアワークス文庫]★ こういう、すっ呆けながら逃げ道を用意しておいて力を抜きつつ適当を貫き尽くす、ようなタイプの人間ほど裏側に隠してる本質を探りたくなってしまうな。もしかしたら、裏も何も無く本当に致命的に閃きの欠けた単…

シアター!

[著者:有川浩/メディアワークス文庫]★★ まあ、ベタ甘な恋愛模様を繰り広げてる場合じゃないか。劇団員皆の尻に火がついている状況だったもんなぁ。なんか巧達を窮地に追い込んで煽りまくってた司も、結局尻に火がついて一緒に踊ってたような感じだったし…

陰陽ノ京 月風譚 黒方の鬼

[著者:渡瀬草一郎/メディアワークス文庫]★★ 本編で事件の中心として描かれていた実頼と藤乃の関係だけど、最後のその真相までは見抜けなかった。実頼の態度からも、藤乃の桔梗についての証言からも、“秘匿された父娘関係”っていうのが紛れもない事実とし…

太陽のあくび

[著者:有間カオル/メディアワークス文庫]★★ 第16回電撃小説大賞『メディアワークス文庫賞』受賞作。 局地的には当たり前の如く常識でまかり通っている事が、全国区では全く認識されていない。地元では何の疑問の余地を挟む事無く至極当然と思っていた…

カスタム・チャイルド ―罪と罰―

[著者:壁井ユカコ/メディアワークス文庫]★★ 遺伝子工学分野が発展し続けて、その多大なる成果として世界にもたらされた恩恵がこういうものだったのならば……本当に心の底から幸せになれる人なんて居るんだろうか? ……なんて、果てしなくネガティブ思考に…

龍盤七朝 ケルベロス 壱

[著者:古橋秀之/メディアワークス文庫]★★ 最初に述べられていた、“三首四眼五臂六脚”の“一匹”の化物の意味が最後で紐解かれた時、なんかこうぞわぞわっと、高揚感に満ち溢れた鳥肌が総立ちしてしまったよ。廉把の絶望と放棄と逃避が元々からあったせいか…