SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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イグナシス覚醒 レジェンド・オブ・レギオスII

[著者:雨木シュウスケ/富士見書房 Style−F]

 『鋼殻のレギオス』の前世譚。繋がりがぼんやり見えたようなそうでないような? 正直な所、現段階でもまだ微妙な物言いしか出来ない。亜空間増設システム<オーロラ・フィールド>で成り立っているこの世界から、如何にして未来の『自立型移動都市』が生まれるのか?

 最も興味を抱いている注目点が要はここなんだけど……いや、どうも想像以上になかなか掴ませて貰えんなぁ。曖昧な感触が残るばかりでもどかしさが募る。

 アイレインにサヤ、エルミにドミニク、ソーホにレヴァとナノセルロイド達、加えて今回登場したニリスとリリスの双子にアイレインの妹・ニルフィリアにイグナシス……各々の行為が今後確実に起こり得る世界の変貌にどのような影響を及ぼしているのか?今の所は『?』で埋め尽くされている(予想を立てるだけなら広範囲に渡って幾らでも出来るんだけど)。

 ただ、明確でない部分を意図的に“溜めに溜めまくっている”風な印象もあるので、最終巻でその溜めが一気に爆発して既に確定している未来へと繋がって欲しい。

既刊感想:リグザリオ洗礼