SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

人類は衰退しました

[著者:田中ロミオ/イラスト:山崎透/ガガガ文庫]★★

 何気に初ガガガ。……これは! なんという妖精萌え小説! 頭のユルさや集団でちょこまかちょこまか動きまくり喋りまくりな仕草が可愛過ぎる。

 人間以下の言語能力で人間以上の知識と知能を持ったヘンテコで不可思議な存在。そんな妖精さん達がこの物語では『人類』と呼ばれる世界の主人公。人間は衰退して脇役に追いやられたんだそうな。

 そういや一連の原因とか。わざと逸らして描いていたような気がしたなぁ。その辺、今はまだあまり突っ込んで触れない方がいいんだろうか?(いや、別に原因なんぞ分からんでも全然問題なく楽しめたのだけど)。人間が脇役に甘んじてしまった原因と妖精さんが主役に躍り出た原因と……こう極めてユルい空気を浴びっ放しでいると、色々纏めて全部「んなもんどうでもいいわー」ってなってしまうな。お、恐ろしやユルユル攻撃。

 でも、一見あんまし考えてなさそうでいて、実はかなり奥深い原因が潜んでいるんじゃないかなぁ、とか思ってるんだけど……。今後明かされるかどうかと言えば、どうものらりくらりとかわされそうな気がする。

 ただ、もし知らされなくても「別にいいかー」って雰囲気もあるからね(この雰囲気っては凄い強味だと思うよ)。とりあえず主人公の調停員さんの名前が知りたい。けど最初から無いんだったら多分明かされる事もなさそう。妖精さんから「にんげんさんのなまえはー?」とか尋ねてはくれないもんだろうか?