SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

修道女エミリー 鉄球姫エミリー第二幕

[著者:八薙玉造/イラスト:瀬之本久史/スーパーダッシュ文庫]★★

 相変わらずセクハラオヤジ全開のエミリーは新しい“オモチャ”を手に入れた! 姫妄想癖を持つ“オモチャ”こと護衛騎士グレン君が抱いていた麗しのエミリー像は哀れ木っ端微塵に……わはははははは〜っと思わず笑っちまったよゴメンなグレン君。

 しかし、最初はご主人様が弄られ役の飼い犬に精神的苦痛を与えるような関係だったのが、終わってみれば絶体絶命の危機に瀕した『お姫様』と彼女を命懸けで救った『騎士』という関係に発展してるじゃないか! おおおー、今までエミリーには恋愛要素が壊滅的に皆無だったのでこれは是非とも進展して欲しい所。一応エミリーはグレンの事認めてくれたし、グレンはエミリーの優しい部分に気付けたようだから、可能性はあるよね?

 んで気になるのは今後の展開。幼きラゲーネン王・ガスパールが登場した今回、これはいずれエミリーと直接的に絡むという予兆なのかどうか。ガスパール派のノーフォーク公ジョゼフがエミリー暗殺計画を企て続ければ、現在エミリーが継承権を破棄しているとしても、血生臭い抗争に否応無しに巻き込まれて行きそうだよなぁ。

 ジョゼフを裏切った形のグレンも微妙な立場だし……うう、未だに不吉な予感と不安ばかりが募ってしまう。

既刊感想:鉄球姫エミリー