警極魔道課チルビィ先生の迷子なひび

[著者:横山忠/イラスト:成瀬ちさと集英社 スーパーダッシュ文庫]★

 第6回スーパーダッシュ小説新人賞『佳作』受賞作。
読む前に想像してた“ドタバタなノリのコメディ”一辺
倒ではなかったね。ん、主にチルビィの素行が原因でと
ぼけた掛け合いもあるにはあるんだけど、当てが外れた
事で「へぇ〜意外〜」な呟きが漏れたりも。後半はガチ
で激しいバトルメインな展開だったからなぁ。幼く可愛
らしいチルビィとのアンバランスさがなかなか良い感触
だったのかも。
 己の魔道能力で生み出した特殊兵器を振るう『道士』
達と、多くの人間の生贄によって召喚された『上級魔獣』
との戦い。特に終盤、これがかなりの密度で描かれてい
てなかなか読み応えあり。チルビィの普段の「おこちゃ
ま脳」と戦闘の「死神の子供(デス・チャイルド)脳」
のギャップの激しさに、戦闘描写との相乗効果がよく表
れていたなと。
 ただ、序盤の設定説明な描写で「ちと詰め込み過ぎか
なぁ」と思ったりした。いや、次から次へと出てくるも
んだから、私の処理能力が追っつかなくて……。もうち
ょい簡潔な方が良かったかな? という気持ち。でも、
読み進める内に少なくとも魔道関連は充分理解出来てい
たし、次巻に進めば自然と飲み込めて来る(と思う)か
ら多分些細な問題。