ぼくのご主人様!?5

[著者:鷹野祐希/イラスト:和泉つばす/富士見書房 富士見ミステリー文庫]★

ぼくのご主人様!?〈5〉 (富士見ミステリー文庫)

ぼくのご主人様!?〈5〉 (富士見ミステリー文庫)

 続きが出るとは思ってなかったよ連盟(あとがき参照)
って、しかも筆頭って……著者の方もそんな気持ちだっ
たんだ。いち読者的にもそんな気持ちだったよ。
 この物語の根幹である所の“肉体と魂と世界の入れ代
わり”、その原因に関する問題を突き詰めて纏め上げた
総括編にして完結編。本来繋がる事がなかった筈なのに
繋がってしまった縁。それを元に戻す為の最後の入れ代
わり。曖昧にせずきちっと未練なく納得の上で二つの世
界の縁を断ち、でも心には互いに通い合った絆をしっか
り残す。理想的なハッピーエンドで良かったなと。
 しかしこの物語、思い返せば……男の魂が異世界に飛
ばされメイドな女の子の肉体に入って、同じメイドさん
達に囲まれるような状況で、それを幾度か繰り返しても、
最後まで殆どエロコメやラブコメに走ろうとしない珍し
い作品だったと思う(こういうシチュエーションだった
らそっちに行きたくなるんじゃないだろか? 書き手側
も読み手側も……ねえ?)。結局シリーズ通して“割と
シリアス時々サスペンス偶に謎解き”で描き切ってしま
った辺りは、何気に凄い事なのかも知れない。

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