[著者:秋田みやび/イラスト:浜田よしかづ/富士見ファンタジア文庫]★★
輝け!へっぽこ冒険譚(2)
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秋田みやび 富士見書房 2007年07月
ヒースが主役っぽく。の割には結構散々な扱い。ヒースにとってのイリーナ離れの前兆、かな? 描かれている部分は、どちらかと言えば深く踏み込まずにさりげなくな感じなんだけど、もう自分が気に掛けて面倒見なくてもイリーナは大丈夫って所に気付かされる。
兄としてはどうなんだろうね? 気持ちとしては。妹の成長を喜ぶ所と、ずれて落ちそうな帽子を支えなくても良くなった手のやり場に困る寂しさと、半々だろうかねぇ。ヒースの性格からして、喜びを大っぴらに見せびらかしておいて、寂しさは巧い事隠しそうだよな。
ストーリー展開は何気に前巻から引き続いていて、後始末的な巨大蟻討伐。バラバラな状態から徐々に集結して一気呵成のパーティアタック、な終盤戦は連係プレイを存分に堪能させて貰える読み応えで良かった。
特に目を引いたのはイリーナ渾身のグレートソードの一撃、とヒースが約束通り“特等席”で見る事となったシーン。多分、この瞬間だけは妹が成長した喜び100%だったんじゃないかなぁと。そんな風に思わされた。
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