SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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待ってて、藤森くん!4

[著者:壱乗寺かるた/イラスト:カントク/富士見ミステリー文庫]★

 前巻が番外過去編で、本編に戻るのがあまりに久々だったもんで、2巻目までで扱われた事を色々忘れてしまったような? 「そんな事あったっけ?」みたいな。

 実は圭子が吉野に暴露したアレが一番吃驚仰天だったんだけど、和美の方は既に知ってたみたいだから、もしかして前に語られてた? 記憶から抜け落ちてた? ってな具合で、どうも細かいとこで足元がふらふら不安定だったなぁ(せめて過去編でやった事が絡んでくれりゃ良かったんだけど、結局全く絡まなかったし……)。

 とは言え、この物語にとって最も重要であり最も目立つ箇所で最も大きな部分――里見と吉野と和美の関係については、予想してたよりもしっかりきちんと決着つけて纏めてくれたので、良かったんじゃないかなぁ。

 ただ、これで満足出来たかと言えば微妙な所で。とにかく尺が足らね〜と。もうちょい延ばせば効果的に活きて来る設定が幾つもあった様な気がするんだけどなー。まあその辺は仕方なしか。里見がだらだら優柔不断を続けないで、こんな風に即決してくれて嬉しかったよ。

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