[著者:雨木シュウスケ/イラスト:深遊/富士見ファンタジア文庫]★★
雨木シュウスケ 富士見書房 2007年10月
本妻キタコレ。長らく開催まで引っ張りまくって来た自立型移動都市同士の対抗戦も、こうして見ると悩める者達の背中を後押しする“切っ掛け”という一要素に過ぎなかったのかな? と。都市対抗戦そのものは、想像してたよりもかなりあっさり片付いちゃった印象だったんだけど、その最中で様々な事に対して悩み惑い迷う者達――レイフォンやニーナやフェリにナルキ、などは何か手応えみたいなものを或いは掴めたのかも知れない。
都市対抗戦が終わっちまった後で何が残ったかと言えば、ニーナの中に眠る『廃貴族』、都市の中枢『電子精霊』、『イグナシス』という名と『リグザリオ機関』など。廃貴族にはツェルニから離れたグレンダンや天剣授受者とも繋がりがあるみたいなので、今度は残された最重要機密っぽい部分が物語に絡んで来るのかなと。
んで、繰り返すが本妻キタコレ。リーリンとの再会によってそっち方面でも嵐が巻き起こる事必至。レイフォンは己の置かれた状況を理解してもっと必死になれ。