アンゲルゼ 最後の夏

[著者:須賀しのぶ/イラスト:駒田絹/集英社 コバルト文庫]★★

アンゲルゼ―最後の夏 (コバルト文庫)

アンゲルゼ―最後の夏 (コバルト文庫)

 シリーズ第2巻。まだ2巻目だというのに“幸せな
結末”というやつがこれっぽっちも想像出来ない過酷
な現実。……いや、この程度じゃまだ甘いな。過酷さ
が陽菜に牙向き本領発揮してるとは言えないかも?
 『未孵化』な存在。アンゲルゼに対抗し得る事の出
来る稀有な能力。最早陽菜が嫌だと駄々をこねても、
決して逃げられない所まで追い詰められつつあるんだ
けど、それでも遙や楓など陽菜を心配して親身になっ
てくれる人が居る。それだけで救われている。精神面
の糸が切れずに辛うじて乗り越えられている。
 でも、もしその存在が潰えてしまったら? この予
感が払拭出来ず常に頭にあるから、陽菜の叫びを目の
当たりにする度に、非常に脆く危うく映ってしまう。
 今は能力向上目的の訓練段階だから、まだ大丈夫だ
ろうって気持ちがある。これが実戦でアンゲルゼと対
峙する事になったら……あんまり深くは考えたくない
なぁ。先を覗くのが楽しみだけど怖い。そんな心境。

既刊感想:孵らぬ者たちの箱庭