SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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リミテッド・ヴァンパイア2 髪喰鬼とおおうさぎ

[著者:仁木健/イラスト:中島鯛/角川スニーカー文庫]

 髪喰鬼の解放者対復活した吸血鬼の解放者。前巻より一触即発な空気を漂わせながら、未だ全面衝突までには至らず。そのせいか、髪喰鬼である文とガネーシャを始めとする吸血鬼達の間にある、“何で戦わなければならないのか?”という部分が希薄になりつつあるような気が……。文にとって、吸血鬼を髪喰鬼に転化させる“変生”という処置が如何に大切な事かとい
うのはよく分かったけれど、その行為も結局の所、吸血鬼達の情報を得る手段に過ぎなかったからなぁ。

 話の本筋(髪喰鬼対吸血鬼の部分)が一向に進んでくれないのと、何処に向かって進もうとしてるのかイマイチ把握出来ない展開が主な不満の種。とりわけ吸血鬼側は力を欲する人間に荷担してみたり、それが片付いてようやく文と接触するのかと思ったら最後がこんな具合だし、何やりたいのか思考がサッパリ読めんなぁ。とりあえずラストの奇行の意味が気になる所。

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