[著者:葛西伸哉/イラスト:得能正太郎/GA文庫]★★
得体の知れない『楽園』を渇望し、たった“5枠”の生き残りを賭けて参加者達が殺し合いを続けるサバイバルゲーム。ゲームの仕掛け、進行展開、多数のキャラクターの書き分け、次第に追い詰められてゆく蓮達を始めとした参加者達の心理描写など、随所に巧さが際立ち、盛り上がりも前巻以上に増して面白い。
誰がどんな状況を経て生き残るのか? もしくは死を遂げてしまうのか? そういうのを常に気にさせる描き方で、上記のような巧さを含んだ効果も相まって牽引力が物凄い。先が気になってしょうがない。
仲間割れや裏切りの続出で、もういつ誰が殺されてもおかしくない状況に。今後のポイントはやはり“最終的に5人ぴったりで生き残らなければならない”というクリア条件か。これがあるから、何がどう転んで引っ繰り返るか最後の最後まで油断出来ない。
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