SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説2

[著者:鏡貴也/イラスト:とよた瑣織/富士見ファンタジア文庫]★★

 絶対死亡間際でのクラウとルークの邂逅。二人が死の間際でも飄々としていられるのは、現実に絶望しているから「生きようが死のうがどうーだっていいやー」な投げ槍気分だったからなのか。それとも「自分ならどんな“死”が相手でも生き延びられる」という潜在的な感情が動いたからなのか。ともあれ「こいつら、危機感ねーなぁ」と思わされるすっ呆けぶりは、シリアス重視な展開になっても変わらんよなー。クラウとルークの絡みが妙に楽しかったからか、前巻より真っ黒な印象ではなかったかも?

 あと今回面白かったのは、中編と短編『かーすど・ないと』の連動。両方に触れる事でクラウの感情のより深い所を垣間見る事が出来て良かったなと。

既刊感想:『伝説の勇者の伝説シリーズ』感想一覧