[著者:鏡貴也/イラスト:榎宮祐/富士見ファンタジア文庫]★
前巻の伏線に加えて更に幾つもの伏線が上乗せされて、その殆どが回収されない内にまた次巻以降へ持ち越されてしまった、という手応え。終盤で大兎がヒメアに「ちゃんと今の状況を教えてくれ」って言った時の気持ちは、そのまま読み手であるこちら側の気持ちでもあるんだよねぇ(だって、ヒメアが自分だけで抱え込もうとするから、言ってる事とかやろうとしてる事が全然分かんないんだもん)。
少なくとも、《赤い月》《天魔》《異次元空間》《最古の魔女》……この辺りの詳細がもうちょっと見えて来ないと、盛り上ろうにも乗り出せないよなぁ。これに加えて日向の行方と動向、ヒメアの内に秘められれた“何か”の事ももっと知りたい所。
既刊感想:1
いつか天魔の黒ウサギ(2)
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鏡貴也 富士見書房 2009年01月