[著者:川原礫/イラスト:HIMA/電撃文庫]★★
第15回電撃小説大賞『大賞』受賞作。
いつかハルには「リアルでも貴女と直結したい」とか黒雪姫に言って欲しいもんだな。そうすればヘタレキャラとも童貞とも一挙に縁を切れるに違いない……まあ今のハルには一生無理だろうけど。
いや、終盤はまだしも途中までは鬱陶しいのが分かっていても「うぜぇ」って気持ちが納まらない程、ハルの卑屈さが鼻についてしまってなぁ。でもそういうのがあるのに、「そこまで言えるくらい必死になってみせろよ!」と何故か叱咤激励する方向へ転じてしまった不思議。多分根本的な卑屈キャラはそうそう変わらないだろうけど、今後卑屈に縮こまる性格と戦う強さをどれだけ共存させてハル自身を高めてゆけるか? その辺りを注目してみたいかな。
アクセル・ワールド(1)
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川原礫 アスキー・メディアワークス 2009年02月