[著者:江波光則/イラスト:李玖/ガガガ文庫]★★
遼介がぐちゃぐちゃにするまでもなく、既に色々ぐちゃぐちゃに歪み切っていたという、とあるクラスの物語。表向きの行為からは最も理解不能に見えていた日々希が実は単純明快だったのに対し、表向きは実に分かり易いポジションに居た筈の水葉が実は最も理解し難い存在だった、と。遼介はその中間のような位置付けで、言い換えれば何にも踏み切れない中途半端さが目立つキャラだったのかなぁ。
これはさ、どうやったって常識の目を持った人間には理解の及ばない領域だよなー。今でも、多分水葉の本質だけは掴めていないんじゃないかと思う。
江波光則 小学館 2010年01月24日