[著者:水野良/イラスト:深遊/富士見ファンタジア文庫]★★
グランクレスト戦記 1 虹の魔女シルーカ (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 水野良,深遊
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2013/08/20
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (11件) を見る
とある大陸の物語。幅を利かせている二つの大組 織が統合される形で、大陸統一を成し得る証『皇帝 聖印(グランクレスト)』の授与が決定的となるそ の直前。混沌から現れた異形の魔物によって、全て の期待と希望は無に帰し、大陸間で君主達が爵位を 奪い合う戦乱の時代へ足を踏み入れる事となる。 戦記モノの群像劇。登場する様々な人物が、色々 な所で主役を担ってゆくそうです。この作品では、 魔法師のシルーカと流浪の騎士テオが主役級の扱い となってます。別の所では、例えば印象に残ってい る人物でアイシェラやヴィラール公やマリーネなど も主役として描かれたりするのかも知れませんね。 物語の感触としては、シルーカが契約を結んだテ オを君主として育て上げてゆくような印象がありま した。ちょっと語弊があるかもですが、テオは基本 シルーカの言うがままに動いてましたからね。 ただ、最後のテオの決断にはシルーカも入り込む 余地無しで驚かされ、同時に好感度も一気に上がり ましたね。そこに至るまでの後半の敗北確実な篭城 戦は、攻防も駆け引きも非常に面白かったです。