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穢れ聖者のエク・セ・レスタ

読書感想

[著者:新見聖/イラスト:minoa/MF文庫J]★★

 第9回MF文庫Jライトノベル新人賞『審査員特別賞』受賞作。
 亡国の皇子シリュウと、彼の祖国を滅ぼしたフィ
ガロ魔皇国の王位継承権序列最下位のエトラ皇女、
二人の兄妹による魔皇国への復讐劇。エトラの精神
がシリュウの中に入り、二人がひとつになって巨大
人型兵器『輅機』に搭乗して戦ったりします。
 魔皇国の傘下に入れられて奴隷同然の扱いを受け
ている現状から、どうやってシリュウは反旗を翻す
のか? エトラとの再会が切っ掛けで、復讐の第一
歩を踏み出す糸口が徐々に広がって行く感じです。
 まずは手近な所から、シリュウの直属の上司で生
殺与奪を握られている魔皇国第五皇女のディーヴァ
を失脚させる作戦で攻めます。結果的にはシリュウ
の言う様に「あまりにうまく行き過ぎている」感は
ありましたが、不測の事態で手順を違えて失敗すれ
ば待っているのは“身の破滅”だったので、ぎりぎ
りの所での危機感は充分に伝わって来ました。
 最後にフィガロ魔皇国皇帝オルドミスと対面した
シリュウでしたが、格が違い過ぎますね。皇帝はシ
リュウが強さを得て自分に牙剥く事を望んでいる風
でもありました。どうやってこの化物に挑んで行く
んでしょうね。無謀とも言える道程なだけに、シリ
ュウとエトラの復讐の先が楽しみでもあります。