SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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偽悪の王 Blade, Blaze and Sweet Ballade

[著者:二階堂紘嗣/イラスト:vane/MF文庫J]★★

偽悪の王 Blade, Blaze and Sweet Ballade (MF文庫J)

偽悪の王 Blade, Blaze and Sweet Ballade (MF文庫J)

 魔法と科学技術が融合した都市の物語。その中の
魔法学院が主な舞台なので、科学よりも魔法の方に
比重が置かれている印象でした。ただ、主人公のレ
インが魔法学院の生徒でありながら魔力を全く持っ
ていないせいか、魔法を扱う場面は意外とそれ程で
も無かったんですよね。魔法に接する人、利用する
人、翻弄される人、など魔法に関わる登場人物達の
実態を追う部分が最も目立っていたかと思います。
 レインとヒロインのリリアと聖徒会長の役職に就
いているイヴリン、まあ誰も彼も訳ありで厄介な秘
密を抱えてますね。ハッキリと全部は明らかにされ
ませんでしたが、特にレインとイヴの関係は重大な
謎を孕んでいそうで気になります。まだ曖昧にしか
描かれていないので想像の域を出ませんが、レイン
の中の闇とイヴの異能力とが二人を繋ぐ鍵になって
いるのかも知れません。まだまだこれからですね。
 リリアの終盤で見せた能力も何か曰くありそうで
した。こちらは闇を孕んだレインの救いになりそう
な気がしてるのですが、まずはお互いもっと仲良く
(リリアは特にもっと素直に)なりましょうよ。