SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。

[著者:谷春慶/カバーイラスト:カズアキ/宝島社文庫]★★★

筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。 (宝島社文庫)

筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。 (宝島社文庫)

 ふと、自筆で文字を書いてみたくなりました。頭
に浮かんだのはとりあえず自分の氏名。書いた文字
に何らかの強い感情がこもっていれば、東雲清一郎
はどんな思いで書かれたかを解読する事が可能だそ
うです。「何が何でも東雲清一郎に自分の文字を鑑
定して欲しい!」と念を込めたらどうなるか? 完
全無視か「バカ」の一言で一蹴されるでしょうね。
 筆跡鑑定から文字や書について。興味深くて面白
いお話でした。馴染みも薄く、こういう機会でも無
ければ深く知る事も出来なかったでしょうから。
 何かの文字や文章を書いた時、たとえそれが走り
書きのメモ程度のものだとしても、この物語と東雲
清一郎の仏頂面が思い浮かぶかも知れません。

本書は宝島社様より頂きました。有難う御座いました。