SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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ようこそ実力至上主義の教室へ7

[著者:衣笠彰梧/イラスト:トモセシュンサクMF文庫J]★★★

 憎き敵対者のアイツを完膚なきまでに叩き潰して
スッキリ爽快……とは全くこれぽっちもならない所
が、この物語特有の嫌らしさと言うか何と言うか。
 一方的に龍園の方から、己の欲求を満たす為だけ
に吹っ掛けて来たような奇妙な構図でしたが、終わ
ってみれば結局清隆の掌の上だったわけですよ。
 しかも、龍園が『X』を炙り出そうと動きだす遥
か以前から、今回の着地点を容易く想定して見せて
くれた辺りで、やっぱり毎度の如く呟かずに居られ
なかった「最も得体の知れないのはこいつか」と。
 チラッと龍園や茶柱先生から、単純にクラスの上
下を競うのとは全く別の所に真の学園攻略の鍵が存
在する、と漏れていた様な。特に気になる所です。

既刊感想:4.5