僕の珈琲店には小さな魔法使いが居候している

[著者:手島史詞/イラスト:烏羽雨/ファミ通文庫]★★★

 どう見ても一見さんが足を踏み入れるのを躊躇っ
てしまうような個人経営の珈琲店で、しかも店長が
閑古鳥鳴いてても構わない的姿勢なもんで、それが
入り難さを助長しているような具合なんですね。
 庄太郎もそうですけど、バイトの身である篤志も、
もっと集客力を上げるような経営努力した方がいい
のでは? と思いつつ、実は少数常連客のみで形成
されているこの穏やかな空間は、あえて努力しない
からこその成果なのだろうか? と考えたりもしま
した。まあ給料払えて経営が成り立っているなら、
断然今の雰囲気のままでいて欲しいですけどね。
 ちょっとした魔法と非日常と癒しの空間と、最後
の救いのある結末。とても満足させて貰えました。