[著者:志賀龍亮/イラスト:白味噌/オーバーラップ文庫]★★★
アマデウスの残り灯 無欲の不死者と退屈な悪神 (オーバーラップ文庫)
- 作者: 志賀龍亮,白味噌
- 出版社/メーカー: オーバーラップ
- 発売日: 2017/12/22
- メディア: 文庫
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第4回オーバーラップ文庫大賞『特別賞』受賞作。 物語のずっと後の方でカインとヨグの出逢いの 発端を知ってから、改めて冒頭での気心知れたや り取りを眺めてみて、こんな風な雰囲気になるま でどれだけの時間を二人旅に費やして来たんだろ うか? そんな事がふと頭を過ったりしました。 偶然に見出されたのか、それとも無意識の内に 曝け出されていた空虚な本心を悪神が見逃さなか った故の必然か。ともあれ、一方でカインにとっ ては酷く残酷の事のように見えながらも、別の側 面からは“空っぽの器に血肉が注がれた様に”本 心で渇望していた生を手に入れられたようにも見 える。どう捉えても死へ向かっているのは変わら ないですが、是非最後まで見届けたいものです。