妹さえいればいい。10

[著者:平坂読/イラスト:カントク/ガガガ文庫]★★

 伊月のデビュー作がいかに頭のイカれた内容で
あったか、と改めて証明されてしまった。いや、
“千尋が性別偽り続けた原因だった”と言う事の
方が重要なんですけどね。さすがに再婚から破談
の話にまで及ぶと……笑えないヤバさでしたよ。
 で、本題の千尋カミングアウトの件。伊月が割
と平静なのを見て、何となく「あえて本心押し殺
している?」みたいな雰囲気もありまして。居合
わせた土岐の予感も嫌な空気を醸し出していまし
たが、後々暴かれたのは思っていたのとは全く逆
の深層心理でした。むしろ千尋を異性と意識して
しまうような感情の方がまだマシと思える程に、
この伊月の症状は深刻なものに感じられました。

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