デスペラード ブルース

[著者:江波光則/イラスト:霜月えいとガガガ文庫]★★

デスペラード ブルース (ガガガ文庫)

デスペラード ブルース (ガガガ文庫)

 家族を惨殺された現場に居合わせられなかった事
を、こんな風に後悔してしまう白夜。本人もあまり
認めたくないながらも自覚しているように、相当歪
んでいる、と思わされる様相でした。暗殺術を体得
していながら、自分の意思では積極的に振るう事が
出来ず、黒曜に判断を振ってみる度にその弱さを指
摘されて、中途半端な曖昧さを滲ませてしまう。
 白夜の生き方ってのは凄く興味を引かれるもので、
同時に「どうにでもなれ」的な投げやり気質な“脆
さ”に危機感も抱いてしまう。怨恨による復讐とは
違っていて、力を振るえなかった後悔を払拭したい
かと言えばそこら辺も曖昧で、白夜自身が何を成し
遂げたいのか惑っている最中のような印象でした。