SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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千歳くんはラムネ瓶のなか

[著者:裕夢/イラスト:raemz/ガガガ文庫]★★★

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

 第13回小学館ライトノベル大賞『優秀賞』受賞作。

 クラスの中に朔みたいな生徒が一人居れば、そも
そもそのクラスにリア充リア充の上下関係とか言
う雰囲気が生まれ難そうだよなあ、と思ったりしま
した。趣味が合う合わないとか、性格が合う合わな
いとか、その位の関係性は何十人も集まる中では起
こり得る事でしょうけど。それより先の陰湿な空気
の増加に歯止めをかけるような、朔ってリア充気取
りのポーズを取りながら、他の誰よりも自分より他
人や周囲を奥深く捉えているような気もしました。
 こういうのって、身近な人達が思っている以上に
中心に身を置く存在が心身疲弊する事もありそうな
のですが、朔の場合はどうでしょうね。時折油断し
た時に見せる“本音”が気になる所ではあります。