SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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月とライカと吸血姫5

[著者:牧野圭祐/イラスト:かれい/ガガガ文庫]★★★

月とライカと吸血姫 (5) (ガガガ文庫 ま 5-8)

月とライカと吸血姫 (5) (ガガガ文庫 ま 5-8)

 共和国と連合王国。初期から続く政治絡みの技術
競争から、双方の視点からロケット開発や宇宙に馳
せる熱き思いの数々を目の当たりにして来て、ずっ
とずっと実現を願い続けているのが『和解と技術交
換を経ての共同開発』。しかし物語が進めば進む程
に、実現不可能を激しく突き付けられてしまう感じ
で、特に今回は共和国側で実権を握る上層部のやり
口を眺めて、かつてない絶望感に苛まれました。
 そんな状況から、微かな、本当に微かながらレフ
やイリナが掴んだ光明。それは自分達が望んだ最良
の進展ではなく、結局は権力に従うしかない、手綱
を握られたものではあるのですが、それでもようや
く辿り着けそうな所まで来る事が出来なのかなと。

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