SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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英雄の娘として生まれ変わった英雄は再び英雄を目指す5

[著者:鏑木ハルカ/イラスト:晃田ヒカ/角川スニーカー文庫]★★

身バレの危機は去ったか?
 とりあえず、今回は内容的にコルティナと接近する行動も控え目だったし、マクスウェルが黙っていれば“ニコル=レイドの転生体”が露見する事は当分無さそうな所に落ち着いた感じ。

『師匠』と過去
 レイド時代の過去エピソードは初めてだったかな? 救いようのない状況からの奇跡的な出逢いによる救いの手、とでも言うのでしょうか。過去を見せてからの現在のニコルと師匠とのやり取りはなかなか面白く、関係性が全く変わらない様子も興味深いものでした。

新たな力の開花
 レイドの暗殺者としての操糸術の記憶と知識と経験と技能は持っていても、ニコルの身体能力の無さが足枷になっているのが歯痒い。ニコル自身だけならともかく、今回みたいに誰かを守る戦いが困難なのが辛い所で。新たな操糸術の使用方法の閃きが、今後窮地に陥った際の力となって欲しい。

隠刀流ジェンド派
 次の展開は、奴隷商を操る黒幕ストラ=サルワ辺境伯退治か。まあこれだけの英傑が揃っていれば楽勝な気もしますが。ニコルの実力を凌駕する、雇われ暗殺者マテウスの動向や介入などはちょっと気になる所かな。

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