[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★
冬休み、年末、年明け、正月、三学期
そこに停滞していた空気が一挙に押し出されて行くような、むしろ停滞していたい八幡の背中を無理矢理押しまくるような、そんな時の流れの早さを感じました。これまで一所で立ち止まり、その度に苦痛を味わって来たので、今回は余計にテンポの良さが感じられたのかも。比企谷八幡が踏み込めない領域
雪ノ下姉妹と雪ノ下家と、葉山隼人と葉山家の密接した家族ぐるみの付き合い。過去の事はやっぱりハッキリ語ってくれない。それでも、これまでよりは幼馴染としての過去の雪乃と葉山の関係性や、葉山の人間性などが明るみに出てきたかな、と言う手応えもありました。誰もが葉山の選択を知りたい
煩わしい人間関係を自然消滅させたい方策……と言うわけでもなかったのか。葉山が最善と言い切る“何も選ばない”は八幡とは決して相容れない。ただ、年度末、3年生への進級が迫るに連れて“何かを選ばなければ前へ進めない”雰囲気が徐々に増しつつあるような気もする。既刊感想:1、2、3、4、5、6、7、7.5、8、9、6.5
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。10
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渡 航/ぽんかん8 小学館 2014年11月18日