SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。14

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★★

とりあえず、言いたい事は平塚先生が言ってくれた
 それでも言わなきゃ気が済まない。比企谷八幡、爆発しろ!

可能な限り時間稼ぎしてわざと遠回りして避け続けて逃げ続けながら“本物”に近付こうとする行為
 くっそ面倒。知ってたけど。最後の最後で面倒臭さが極限まで際立ってた。何度も何度も思った事で、「その為だけにそこまでやるか」的な。まあでも、そうじゃなきゃ八幡じゃないみたいな、むしろそれでこそ八幡って安心感や安定感を覚えたのも確かな事で。

“ラブコメ”
 『青春』はあっても、『ラブコメ』って括りはちょっと違うかも? と、ずっとそう感じていたのは、とにかく八幡自身にラブコメが絡まなかったから。周囲では結構あったけど。しかし最後にやってくれたなと。薄々感じてはいたけれど、何せ遠回り過ぎの捻くれ過ぎのこじれ過ぎで、むしろよく言葉と態度で示せたなあ、って気分だった。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
 新学期が始まり、言葉にしたりしなかったりで色々不器用に伝え合って、それぞれの立ち位置が“一応”定まった所で終幕。ただ、この先の予感もある。付き合うのは疲れるし面倒臭いけれど、“もしも”があれば、その時はきっとまた心地良く付き合って行けるに違いない。

既刊感想:7.56.51010.5111213