SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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かまわれたがりの春霞さん 隣の席のあの子は俺の嘘が好き

[著者:鶏卵うどん/イラスト:八尋ぽち/MF文庫J]★★

第15回MF文庫Jライトノベル新人賞『優秀賞』受賞作
 嘘を吐いてポイントを稼ぎ、溜まったポイントで好きな女の子を彼女にしてもらう権を目指して奮闘する主人公・卯曽月誠斗(うそづきまこと)。嘘と誠に翻弄される事を運命付けられた氏名を持つ男。

他人に嘘を吐くと言う事
 これ正直な所、読む前の時点から既にあんまり気乗りしなかったんですよ。誠斗は「吐いても楽しくなれる嘘はある」って言ってましたが、それでも嘘を吐いた時点で雰囲気が微妙になったりこじれたりするのは目に見えているじゃないですか。

必要ポイントゼロのお隣さん
 しかし、確実にもやもやしてしまう空気を見事に中和してくれた、陽の存在は非常に大きかったですね。誠斗も勿論平気なわけではなく、その度に罪悪感を募らせてしまう辺りで、『嘘を吐く』要素に対する忌避感は無くなってました。

攻略不可能
 そして最後、誠斗に憑りついていた嘘の妖精は去り、たったひとつの“究極の呪い”だけが残る。自力で乗り越えるのは無理か? 脱却する為に、またポイントが必要な展開になったりするのでしょうか。