SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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筺底のエルピス6 ―四百億の昼と夜―

[著者:オキシタケヒコ/イラスト:toi8/ガガガ文庫]★★

異性知性体
 話の広がり方が、これまでとは比較にならない程に途轍もなく大きくて深い。果たして語られた内のどれだけを理解出来たか。考えても仕方ないので、この辺りは何となくの感覚で“分かったつもり”で乗り切るしかないのでしょうかね。

始まり、継続、終わり
 要するにこの“異性知性体の無限ループ”を“断ち切って”、その上で“未来を継続させる為”に今の世界が存在している、と言う事、なのかな? いや、ここに関しても正直把握し切れない部分があって、大分手探り状態でした。

デッドエンド
 問題を一つずつ解決して行けば未来への道は切り開かれる、と希望が提示されて、そこに向かって3組織が束になって突き進んで行く……かと思われていた矢先にまた「あ、詰んだ……」。もう何度目だ。これまでの最悪の絶望をあっさり超えてくれる。もう笑うしかない。

百刈圭の存在
 本当に最後の最後、「詰んだ」と膝をついてうな垂れたその先。状況的にはそこに圭が来たってどうなるもんでもない、筈なのに何でこんなに頼もしく映るんだろう。叶とカナエを通して見えたからだろうか? 絶望的な状況は続いてますが、彼ならどうにかしてくれる、と強く願い信じたい。

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