SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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ひきこまり吸血姫の悶々

[著者:小林湖底/イラスト:りいちゅ/GA文庫]★★★

第11回GA文庫大賞『優秀賞』受賞作
 家柄だけは立派なもん持ち合わせていながら能力自体はからっきし、な『ひきこもり』の吸血種族、テラコマリ。ある日突然、種族間戦争の総大将に無理矢理祭り上げられ、強制的にひきこもり終了のお知らせを叩き付けられるのだが……。

変態どもの巣窟
 さすがは元犯罪者の爪弾き者集団、と言うべきか? まさかその性癖で犯罪やらかしたんじゃ……やだ恐ろしくて聞けない。コマリが割と上手く付き合えていて驚いている。ヴィルの有能さのお陰なのか(彼女もまた変態の筆頭格だが)。 

苛めっ子の歪まされた精神
 かなりどぎついミリセントの過去回想。幼少期からこれじゃあ精神病むわ。コマリから受けた仕置き対しては、身勝手な自業自得なので同情の余地なしだけど。父親やテロ組織の一員にいい様に弄ばれた辺りは少しだけ不憫に思ってしまった。

コマリが残した影響の行方
 アマツとやらは、最初からミリセントの闇落ちを誘い組織『逆さ月』への引き込みを狙ってたのか。今の所コマリとはあまり接点無さそうですが、これで終わりなのどうか、このテロ組織の動向は少し気になる。