SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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スパイ教室01 《花園》のリリィ

[著者:竹町/イラスト:トマリ/富士見ファンタジア文庫]★★★

第32回ファンタジア大賞『大賞』受賞作
 スパイ養成学校の落ちこぼれ、リリィが何故か特殊任務の一員に選抜されてしまう。疑問を抱きながら向かった先には、凄腕の若き教官と、達成成功率が限りなくゼロに近い『不可能任務』だった。

『極上』だ
 選抜少女達の教官・クラウスの口癖。物語の中で何度も聞かされるので、クラウスみたいに行かなくとも、格好つけてどうにか使ってみたいこの台詞。案外軽く口ずさめるので、なんか癖になりそう。

少女達のスパイ大作戦
 前半は『訓練』で後半が『実践』。皆が何らかの特殊能力を持ち合わせていそうだけど、今回は主にリリィの『猛毒』。あと少しだけエルナの『不幸』か。話が進めば他の子達も能力披露してもらえるかな?

伏線の貼り方と展開しての回収の仕方
 この“描き方”が本当に素晴らしい。後半の『敵対者』との駆け引きの辺りはもう一気読みでした。こう言った『裏の裏の裏の……読み合い』みたいな駆け引き描写、今後も巧く物語に盛り込んで行って欲しい。