SIDE ONE ~ラノベの感想を日々書き連ねる~

ラノベの感想を日々書き連ねるブログ

ラブコメ嫌いの俺が最高のヒロインにオトされるまで2

[著者:なめこ印/イラスト:餡こたく/GA文庫]

 主人公・高橋。一人称視点なのに存在感がほぼ空気で、アニメラノベ系のオタ気質をカケラも持ち合わせていない。なのにコスプレ好きな美少女に特定で好かれて、オタク知識を教えられながら、何故か恋愛感情的なモノにはイマイチ発展しない。ラブコメ系主人公としては、やっぱりちょっと変わった性質を持ってるなあって思いました。

 イケメン後輩女子で、さなの女の子らしさに憧れる、新キャラの進堂奈緒が登場。別に高橋と特別な何かはありません。一応それらしきイベントはありましたが、存在自体が人畜無害なのでね、“互いに意識し合う”なんて事には全く至りませんでした。

 でも、この高橋の性質って妙に好きなんですよ。オタク知識がなくて、さなと感覚が時折ズレる辺りとか、無自覚に迫られてドキッとしながら、それ以上には発展しなさそうな安定感みたいな所とか。

 今の所は、コスプレと撮影を通じての同士、仲間、みたいな高橋とさなの関係。これから変わるか変わらないか。個人的には露骨な恋愛感情盛り上げよりも、現状維持な関係性のままでいて欲しいかな。

既刊感想:

ソードアート・オンライン26 ユナイタル・リングV

[著者:川原礫/イラスト:abec/電撃文庫]

 ユナイタル・リング側とアンダーワールド側を、交互に視点移動して語って行く構成展開。これに「どんな意味があったのだろうか?」と考えながら読んでみても、正直意図はあまり掴めませんでした。

 アンダーワールドの『侵入者』が、ユナイタル・リング世界に何らかの影響を及ぼす存在だったりするのかなあ? 未だに接点がサッパリ見えて来ないんですが、これだけ密接に両世界を絡ませてくるような展開なのだから、さすがに何も無いとは思えない。

 ユナイタル・リングのチーム攻略戦と、アンダーワールドの謎の異変と交錯。独立して見れば、それぞれに違った熱い展開の面白さがあって、非常に見応えがありました。それだけに、このぶつ切り展開はちょっと「うーん」な手応えで、惜しい印象。

 諸々真相が明かされれば、スッキリ出来るのかどうか。とりあえず、次はエオラインについて詳しく知る事が出来そうです。特にユージオとの関連性ですかね。キリト君がもうずっとそわそわしてるので、早いとこ種明かして落ち着かせてあげて下さい。

既刊感想:『ソードアート・オンライン』感想一覧

彼なんかより、私のほうがいいでしょ?

[著者:アサクラネル/イラスト:さわやか鮫肌/電撃文庫]

 友達(女子)を恋愛感情的に好きな主人公(女子)が、あらゆる性的行為を駆使して、友達が片思い中の男から奪い取ってやろうと企み実行するお話。

 あくまで片思いしているだけなので、奪い取る罪悪感や背徳感みたいなものは割と薄い印象。鹿乃は度々“寝取り”を宣言主張してましたけどね。

 途中でちょっと気になり続けてたのが、「音々って素直過ぎじゃね?」と言う事。鹿乃を好きな男に見立てての『予行演習』だったとしても、彼女の要求を割とあっさり受け入れていたので。

 この辺りは、僅かな引っ掛かりとか違和感みたいなもんで。この部分に関しては、結局の所最後の最後で大いに納得させられる形になりました。

 「なるほどね~」って具合で。なかなか巧い仕込み方だなあと。その上でもう一度振り返ってみると、ひとつひとつの行動や、向けられる感情など、違う風に見えたりして興味深かったですね。

琴崎さんがみてる ~俺の隣で百合カップルを観察する限界お嬢様~

[著者:五十嵐雄策/原案:弘前龍/イラスト:佐倉おりこ/電撃文庫]

 共学化して間もないお嬢様女子高にて。女の子同士のカップルを観察し続ける事に喜びを感じる、一組の幼なじみ男女による『百合観察』的な物語。

 今回は『ケンカするほど仲が良い』『主従関係』『幼なじみ同士』の三本立て。エイトとイリスはあくまで観察する立場で、自分達が表舞台に上がる事は(今の所は)ない。なので、二人の趣味嗜好丸出し状態の百合観察を、存分に堪能する事が出来ます。

 ただ、イリスがエイトに惹かれつつある様子も、徐々に見せ始めているんですよね。『百合カップル観察』が主体の物語で、この関係をどう扱って行くか。意外に絡ませ方が難しい所かも知れません。

 百合カップルに関しては、規模の大きい学園みたいなので、百合ネタが尽きるまでは幾らでも出せそうな気もします。今後続くとして、どんな関係性の女の子同士が描かれるのか、楽しみな所ですね。

死なないセレンの昼と夜 ―世界の終わり、旅する吸血鬼―

[著者:早見慎司/イラスト:尾崎ドミノ/電撃文庫]★

 突如雨が降らなくなった事で環境崩壊した世界にて。昼と夜の“二つの顔”を持つ吸血鬼が、行く先々でコーヒーを売りながら転々とあてのない旅を続けるお話。

 退廃した世界観が凄く好きです。荒野をのんびり放浪する雰囲気、なにもにのも縛られないセレンの奔放さや、昼と夜で違う顔を見せる二面性な姿も好きですねえ。と言う感じで、個人的に好きな要素が結構詰まってるなあって印象でしたね。

 主人公のセレンは、まあハッキリと『お人好し』ですかね。気に入った相手を見過ごせない、と言った方が合ってるかな。吸血鬼の特異性を持ちながら、どこか人間よりも人間っぽいと言うか。歳月を重ねた凄味を出しながらも、時折人間味を感じさせる所があって、そこが魅力的に映るんですよね。

 あと、世界観を通じて感じたのは、「どれだけ退廃しても、人間って意外としぶとく生き続けるものなんだなあ」と。水が枯渇したわけではないので、生きる術は閉ざされたわけではないんですけど。それでも、セレンとの様々な人達との交流を通じて、退廃した世界で生き続ける、人間の“たくましさ”みたいなものがひしひしと感じられました。