[著者:少年ユウシャ/イラスト:きさらぎゆり/オーバーラップ文庫]★★★
まるで現世に舞い降りた女神の化身の如く
王族の婚姻問題。理不尽な婚約破棄。(敵対者が)悪役令嬢。無能でクズな王子殿下。そして、能力不能な『聖女』候補主人公の逆転劇ストーリー。この辺りの言語や要素に惹かれたり、好きな人には堪らない。分かり易くも面白い王道展開。なかなかの没入感で、スッと物語に惹き込まれていました。
エミリーが劣勢な状況を覆して行く展開は、大体先読み出来る。ただ、そう言う予定調和な描き方をしていても、やっぱり面白かったですね。キャラクターの魅力の引き出し方、話の盛り上げ方、巧いなと思いました。終盤でのエミリーの命の行方や、その後の意外な展開なども印象的で。あとは、最後のリオン王子の扱いにもグッと来ましたね。