SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

聖剣士さまの魔剣ちゃん3 ~魔剣ちゃんは常にかわいいので、今回はハイエルフに注目していきます~

[著者:藤木わしろ/イラスト:さくらねこ/HJ文庫]

全力でシリアスを回避する
 だってケイル、シリアスな空気を作ったら電撃が流れる腕輪とかセリスに作らせてんだよ? 仕向けるカイルも実際作っちゃうセリスも頭おかしい。どんだけシリアスムードを作りたくないんだよ、と。

 まあ、リーシュに余計な負担をかけたくない気持ちが根底にはあるのかも知れないですけどね。ケイルだって、本来は話をシリアス展開に傾けてでも、魔剣の擬人化やリーシュの過去について知りたいだろうし、それに関する情報も求めているはずだし。

 そこら辺の小難しく面倒臭い事情は、養父のフォルトに丸投げしてる感はありますけど。リーシュの件の根幹に触れ始めたので、次辺りで更に話が開けて行きそうな予感も。ケイルの方も、リーシュの過去と向き合う事が避けられなくなりつつあるのかも。

既刊感想:

常勝魔王のやりなおし2 ~俺はまだ一割も本気を出していないんだが~

[著者:アカバコウヨウ/イラスト:アジシオ/HJ文庫]

勇者を育成する過程で
 元魔王ジークの現世での目的。『かつての好敵手・勇者ミアの末裔ユウナを育てる』『勇者を育てる方法を探す』『充分に育成したユウナと戦う』。

 実は本当に達したい目的の中に、『現世のクズ勇者共を殲滅したい』『クズ勇者に苦しめられている人達を救いたい』『仲間の少女とセックス三昧でハーレム築きたい』などは入っていない。それでも結果的には、これらを成し遂げてしまっている。

 もしかしたら『勇者との再対決』以外で、無意識の内にジークが見過ごせない、あるいは望んでいる事なのかも? 無双っぷりは相変わらずなので、危機感一切抱かず、安心して事を眺めていられます。

既刊感想:

才女のお世話1 高嶺の花だらけな名門校で、学院一のお嬢様(生活能力皆無)を陰ながらお世話することになりました

[著者:坂石遊作/イラスト:みわべさくら/HJ文庫]

性格の極端なオンオフには深い事情がある
 とりあえず、雛子の背負っているモノが想像以上に重たくてかなりビビる。性格のオンオフ切り替えも、将来を見据えての事で、重圧に拍車をかけているんですよねえ。完璧な演技をしてみせる雛子は、その凄さを全然表面に出さない。自然体で当たり前のようにやって見せている所が本当に凄い所。

 ただ、凄さで言うならば。雛子に気に入られて、彼女の期待に充分に応えてみせている伊月の方がもっと凄い。途中の展開で「こりゃダメだ」と思わされましたが、そこからよく諦めませんでしたよね。

 しかし、このままでは雛子は重荷を背負わされ続けるしかないのだけど。この状況、どうやったら変えて行けるんだろう? 伊月が雛子の為に、苦難を覚悟で臨んで行かなければならない所でしょうね。

「私と一緒に住むってどうかな?」1 見た目ギャルな不器用美少女が俺と二人で暮らしたがる

[著者:水口敬文/イラスト:ろうか/HJ文庫]

古民家リフォームと同棲生活
 まだ本格的に始まっておらず、そこまで達してはいない。最初の段階は、まず劉生と扇奈の行動を止めようとする障害(大人)をどうにかする所から。

 劉生の手先の器用さの腕前が、古民家リフォームに発揮されているかと言えば、今回はまだまだな感じでした。扇奈との共同作業でも、道は相当険しそうですけど。その辺り、どんな風に過程を描いてみせてくれるかなあ。楽しみな所ではありますよね。

 あとは劉生と扇奈の関係。幼馴染み関係で人目を気にせずいちゃいちゃしまくってるので、糖度はかなり高いです。この二人の進展具合も気になる所。

異界心理士の正気度と意見1 ―いかにして邪神を遠ざけ敬うべきか―

[著者:水城正太郎/イラスト:黒井ススム/HJ文庫]

クトゥルフ神話

 クトゥルフ神話が題材だそうで。説明を受けてもピンと来なかったのは、元々全く知らなかったから。一応名前だけは聞き覚えがあっても、そう言えばクトゥルフ神話の内容に関しては、あまり気にした事が無かったなと。事前にウィキペディアとかで下調べをしておくと、割とスッと入って行けるかも。

 物語は、江の島を中心に突如出現した『邪神』なる存在に魅入られた被害者の精神を、専門の心理カウンセラーが救おうとする、みたいな内容。とりあえず邪神は人間には滅ぼせなくて、現状手に余る脅威で、逃げて避けるしか手段がないと言う感じ。

 それでも心の隙を突いて浸食して来るので、どうにかしようとするのが異界心理士の存在。もっとも、見ている限りでは手を尽くしても割と救われない場合が多い。結局は事前に避ける事が最善なのかも。