SIDE ONE ~ラノベの感想を日々書き連ねる~

ラノベの感想を日々書き連ねるブログ

現実でラブコメできないとだれが決めた?4

[著者:初鹿野創/イラスト:椎名くろ/ガガガ文庫]★

 耕平の作戦を完全崩壊へ導いた、『メインヒロイン』の芽衣。これまで含みのある異質さを匂わせていた彼女の、満を持してのメインエピソード。現在進行からさかのぼっての、中学生時代の頃の事。

 今の芽衣を見て、耕平への態度を見て、もう最初から既に崩壊する予感はありました。それを抱えながら芽衣の行為を追って行くのは、まあまあ精神的にきつくて、追い詰められ感が半端なかったです。

 個人的には朝陽の態度や意見に物凄く同調してたので、何とか途中で止まって欲しかったですけどね。ただ、そう思うと同時に、当時の芽衣は絶対に止まれなかっただろうな……とも思わされました。

 芽衣の中学時代の経験は、まるで現在の耕平の行為を見ているかのようでした。そこに芽衣は同族嫌悪を感じで、公平を陥れたくなったのかどうか。

 現実を嫌と言う程分からせた後に、自分と同じ過ちを犯しかけている耕平を“救ってあげたい”、そんな気持ちが芽衣にあったのかも知れません。それは、どうしても変えられない、芽衣の本質的な部分がそうさせてしまったのかも知れません。

 さて、主人公完全敗北の後で。まさかこれで終わりじゃないでしょう? 耕平よ。ラストで登場した人が、何らかの救いになるのかどうか。さすがにこのままでは後味が悪いので、ここから主人公の逆襲の逆転劇が見たいですよね。

既刊感想:

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。結1

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/ガガガ文庫]

 事前情報を入れてなかったので、“3年生編で本当にこれで完結”の『結』かと思ってました。“由比ヶ浜結衣編”の『結』なのね。ただ、今回のシリーズで、別視点の結末を描く意味での『結』の気持ちが込められているようにも感じられました。

 内容としては、2年生のクリスマス頃へ戻って、八幡と雪乃と結衣の他愛もない交流からスタート。そこから年末年始、雪乃の誕生日へと話が進み、感情の変化と共に少しずつ日常が移り変わって行く。

 何と言うか、とりあえず「相変わらず八幡は八幡だなあ」って印象でした。回りくどくて面倒臭くて理屈っぽくて、心の中でごちゃごちゃ余計に考え過ぎている言い回しとかね。八幡以外のなにものでもなくて、「あぁ、八幡だなあ」って気分でした。

 何てことない日常ですけど、何事もないのが心地良くもあり。ここから結衣ルートへどんな風に進んで行くのか。この物語で主に誰がどのようにして八幡と絡んで行くのか。続きが楽しみですね。

既刊感想:『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』感想一覧

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…11

[著者:山口悟/イラスト:ひだかなみ/一迅社文庫アイリス]

 カタリナ、恋愛に対して逃げ腰になってとことん避けていた事を自覚する。「遅すぎだろっ!」と思わずツッコミ入れましたけど。ジオルドとキースの求愛に、意識して向き合えるようになれた事は、カタリナにとっても大きな前進かなと思いました。

 まあそれでも、起こるか分からない『破滅』回避行動優先を言い訳に、結局返事を先延ばしにしてるんですけどねー。愛想尽かされる事は無いと思いますけど、ジオルドもキースも永遠に待てるわけじゃないですから。『破滅』の行方が落ち着いたら、じっくり向き合う展開に進んで行って欲しいですね。

 後半はデューイのエピソード。彼の複雑な家族環境に関係した内容で、またカタリナの『人たらし』が猛威を振るってました。デューイの想い人が、カタリナじゃなくてマリアなのが、なんか見ていて新鮮だなあと。でも、マリアはカタリナ一筋なので、結局デューイも報われなさそうなのが辛い所……。

 あとはいつもの如く、暗躍するサラと闇魔法関連がチラッと。『主』って誰なんでしょうね? 同行してた、主よりさらに上の身分の軽薄な男の存在も新たに気になる所。こっちは謎が膨らむ一方です。

既刊感想:10

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…10

[著者:山口悟/イラスト:ひだかなみ/一迅社文庫アイリス]

 前作乙女ゲームの『隠し攻略キャラ』ラファエル、久々にカタリナと絡んで目立つ役割を与えられる。せっかくカタリナが魔法省入りして、存在感が増すかと思っていたのに、ほとんど上司のラーナにこき使われるだけだったもんなあ。ご褒美として、たまには役得もないとね。

 何故か闇の魔法習得の任務を背負わされたカタリナが、そんなラファエルにコツを教えてもらう展開。いよいよ無視出来ないくらい、闇の魔力がカタリナに関わって来たなあと言う手応えでしたね。

 近しい人達が思っているように、正直カタリナにまともに闇の魔法を習得出来るとは到底思えない。でも、何をやらかすか分かんないですからねこの子。今回も謎に底力を発揮して、闇の魔法で危機を乗り越えていたし。

 結局は、まだ未知数な部分も多いという所に落ち着いてしまう。ただ、サラの動向がやや活発になっていたり、彼女の裏の黒幕の存在が少しずつ見え始めて来たり。闇の魔力に絡んだ話が、少しずつでも確実に進展しているのは間違いないのかなと。

既刊感想:

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…9

[著者:山口悟/イラスト:ひだかなみ/一迅社文庫アイリス]

 ゲームに置き換えて言うなら『ソラ攻略ルート』。続編での攻略対象キャラ中で、唯一マリアじゃなくてカタリナに惹かれている人。

 ライバルたちが居ない近隣の街への遠征で、更に同じ職場である魔法省の案件。これまであまり見られなかった、ソラ個人がカタリナと急接近するシーンも多くて、彼のうろたえぶりがなかなか新鮮で良い雰囲気でした。

 とは言え、たらし込まれ済みなほかの人達の“がっつき具合”に比べたら、ソラはかなり身をわきまえている方でしょうけどね。カタリナに惹かれながらも、あくまで『職場の同僚』と言う距離感を意識して接しているようにも見えました。

 あとは、人身売買事件が収束しても、いまだに謎が残る『闇の魔力』関連の嫌な臭い。サラなる人物の暗躍や、その上層で指示を出している黒幕的存在。まだ表立った行動が現れていないので、しばらく前から何となくもやもやした感じが続いているなって印象でした。

既刊感想: