SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識

[著者:西尾維新/イラスト:竹/講談社 講談社ノベルス]★

 いーちゃん。戯言遣い、欠陥製品、など。彼が自らの本質を示す時の表現方法。蔑みでも卑下でも何でもなく、ただただ“そうである事が当然”と述べている。

 今回のはいーちゃんの本質語りが主軸だったんだろうかねぇ? 連続殺人よりもそっちの方に興味が向いてたような気がする。でもまあ結局「よくわかんねーなぁ」が正直な所で。

 もしかしたら、私の中で苦手意識があるのかも知れないな。何かね、読んでいて自分の立ち位置を見失うって言うのか、「あれ? 今に何をどう感じてる最中なんだっけ?」とか、迷ってしまう箇所が幾度もあったり。それがとりわけいーちゃんの本質を語るシーンで顕著に表れていたから困ったもんで(もうちょい読み続ければ馴染んでくるだろか)。

 あと、もうひとつ困ったの事……x/yの謎が解けませんでしたよ! しょうがないので検索かけて答えを見つけてよーやく納得。「こりゃ分からんよ……」と嘆いた私の頭が固いだけなのかどうか。しかし、これは何とも遣り切れない結末。いーちゃんが関わったから、手を下したからこうなった。

 真相の更なる裏側が予想以上に重過ぎて“彼に惚れたのが運の尽き”ではどうにも収められなくて。理解してはいるけれど遣る瀬無いな……。

既刊感想:クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い