[著者:今野緒雪/イラスト:ひびき玲音/集英社 コバルト文庫]★★
マリア様がみてる(キラキラまわる)
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今野緒雪 集英社 2008年01月10日
シリーズ第30巻。前巻で謎だった部分の解答編も兼ねての遊園地デート編。或いは祥子さまリベンジ編。
そういや何で進学先のリリアン大学を既に合格している祥子が今更勉強なんてしてるのか? 前巻解かれなかった謎がこれ。あとがきによればピンと来た人は結構あっさり分かったらしい。私は「まさかの進学先変更、とか……?」なんてそりゃ幾ら何でも見当違いだろ、とか自己ツッコミ入れたくなる程の考えしか浮かばず。
でも今回のあらすじ見たら「あ〜そういう事ね」と直ぐに分かった。同時に「え……だ、大丈夫なのかしら?」とも思った。ほら、答えその通りなら祥子は当然実行に移す訳で……ねえ?
……と、心配だった事。結果を言えば全くの杞憂でしたと(祐巳や祐麒はかなりビビってたけど)。しかし別の心配事が幾つも浮上。遊園地イベントは予想に反してわいわい明るく楽しく、とは行かず。ペアを組んだ誰も彼もが不安やわだかまりを抱えてしまっていて、ボタンの掛け違えをなかなか直せないような、掛け違えた事に気付いているのに直すのを躊躇っているような、そんな感じ。
あっちもこっちも心配で目が離せなくてもどかしい気持ち。とは言え、いつまでも引き摺らないのが彼女達の持ち味で、『元の鞘に収まり』『雨降って地固まる』のも予想の範疇。まあ色々同時に重なってたのでホッとしたよ。
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