[著者:椎野美由貴/イラスト:瀬田ヒナコ/角川スニーカー文庫]★
螺旋のプリンセス(2)
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椎野美由貴 角川書店 2007年12月
「守られてばかりな弱い自分を変えたい」な聖と「一人で抱えてないで遠慮せずもっと頼れ」な直哉の張り合いみたいなもの。二人の状況は把握してるので、どちらの言い分もよーく分かるんだけど、ここはやっぱり同姓視点で直哉に肩入れしたくなっちゃうな。思う存分身を委ねて守られてあげたらいいのに、ってな具合で。
今回で気になった部分を拾うとすれば、作中にあった挿話と鳩山さんが聖の中に起こして『姫』と呼んでいた存在について。てっきり若葉様かと思ってたけど何か違ったみたいだ。じゃあこの展開にどんな意味が? と考えると首を捻らざるを得ないんだけど、聖と直哉の関係の比較対象として描かれていたんだろうかねぇ?
最初の頃は恋愛に鈍感なイメージがあった直哉も、しっかり聖を意識しているようで一安心。ただ、楽しみにしていた湖子を含めての三人の絡みは極めて薄かったので残念。逆にバトル次ぐバトル多量でちと胸焼けが……この辺の戦闘描写は各々の“天使列”使用の見せ場でもあるんだけど、もうちょい控えめな方がいいかなぁ。
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