SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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マリア様がみてる マーガレットにリボン

[著者:今野緒雪/イラスト:ひびき玲音/コバルト文庫]★★

 シリーズ第31巻。オール書き下ろしの短編集。読者の要望に応える形で、よりファンサービス的要素が多く盛り込まれていたな〜という印象。今あの人はこんな日々を送ってますよ編(蓉子、江利子)、あの時あの人(物)はあんな事をやってましたよ編(聖、祐巳の青い傘)、名前の呼び方編、未来日記編、志摩子の出生編、に加えて幕間の二年生三人娘のホワイトデーお返し準備編。

 ファンサービスの意味合いが強く出ているって感じたのは、先代薔薇様方のエピソードがあったから。今や本編ではなかなか絡ませ難い所ではあるし、でも常に「卒業して行った彼女達は今頃どうしてるだろうか?」って気持ちはあるから、やっぱり嬉しかったなぁと。

 青い傘の放浪は主要メンバーが登場しないちょっと珍しいエピソードで、想像以上に大冒険だった事実が明かされた事も含めて一番印象に残ったかも。あと本編で祥子と令が一切登場しないってのも珍しいよね(これは卒業エピソード前の静けさってやつなんだろうか?)。

既刊感想:『マリア様がみてる』感想一覧