SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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烙印の紋章 たそがれの星に竜は吠える

[著者:杉原智則/イラスト:3/電撃文庫]★★

 皇子の身代わりにされ、偽りの皇子となり、皇子を演じ戦乱にて采配を振るう“剣奴隷”の少年は、果たして未来に何を想い何を望み何を願って生きていかねばならぬのか? 混乱を見事収めた身代わり皇子・オルバは己が為すべき事を見つけて行けるだろうか?

 と、主人公オルバへの思いはざっとこんな所で。いや〜これは良い。実に良いね〜。めちゃくちゃ惹き込まれた。凄く好みな物語だった。非常に手応え充分で“骨太”なファンタジー戦記。世界観とか国同士の相関関係や勢力関係が把握し易かったのは、駆け出しから設定が深く綿密に練られてる印象があったから。加えて訳ありで異色な主人公像と、脇を固める役者達の魅力が際立っていたのが惹かれた主な要因。

 自国内のオルバの立場、隣国との関係、共に緊張状態は続く。ビリーナとの関係や本物の皇子の行方なども含め楽しみはまだまだこれから。激しく続編希望。