SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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エンジェル・ハウリング1 獅子序章―from the aspect of MIZU

[著者:秋田禎信/イラスト:椎名優/富士見ファンタジア文庫]★

 ミズー・ビアンカ。世界滅亡に関わる精霊の謎を追う美貌の暗殺者。闇に紛れるが如く暗躍する彼女の旅が物語の始まり。タイトルにも『序章』とあるように、重要な事は何ひとつ……改めて思い返すとほんっとに何ひとつ明確にならないまま終わっちまったなぁ。

 その代わり、忘れちゃいけないキーワードやキーパーソンはどっさり出て来たような。ミズー自身にも過去に何らかの秘密があるようだし、彼女に付き纏うアイネスト、精霊使役する少女マリオ、世界滅亡に関係する『精霊アマワ』の事を知るベスポルト(今回は登場せず)、水晶檻を瞳に宿しているらしい少女フリウ(偶数巻の主人公。こちらも今回登場せず)、帝都を守護する『黒衣』達など……登場してるのもしてないのも含めて一癖二癖ありそうで、しかし未だ全ての存在が別々の方角を向いていて、何も噛み合っていない状況。次のフリウ編では更なる進展を見てみたい。